中央モノローグ線

著:小坂俊史 (竹書房)

中央線の中野から武蔵境駅周辺に住む学生、自営業者、シングルマザーなど8人の女性の日常が描かれている4コマ漫画。個性的な登場人物の何気ない生活の中に、中央線特有の派手ではないけれど「この街といえばこれ!」という風景が描かれている。「月刊まんがライフオリジナル」に2008年3月号から2009年10月号に連載されていたものが単行本化されている。
作者インタビュー
作者の小坂俊史さんは「上京した時からずっと中野在住の中野っ子なのですが、現在は中野区の中でも実質高円寺といえる地域に住んでおり、高円寺界隈をホームにしています。正直なところ『中央モノローグ線』で描いた高円寺は適当すぎたなあと今さらながら若干反省しています。」と語るが、作品を描いている間は毎月杉並区内を含む各駅を散策しながら雰囲気の違いや変わったものを取材していたのだそう。「『いかにも中央線的な』もの全てを対象にしたかったので中野~武蔵境の各駅にキャラクターを配置しました。中野以外の話はほとんどが区外者の想像の産物ということになってしまいますが、少しでもうなずいていただけるものがあれば幸いです。」
おすすめポイント
高円寺のゆるくて何でもありな感じや武蔵境の三鷹との間に壁を感じることなど、それぞれの土地のあるあるネタと、女性たちの自虐ネタや鋭い視点に思わず共感してつい吹き出してしまう。自由気ままな彼女たちの生き方は中央線らしさを象徴しているかのようだ。中央線沿線の街が大好きな人におすすめ。
(C)小坂俊史/竹書房

DATA

  • 取材:みやうちえいこ
  • 掲載日:2013年06月07日