誇り高き戦士の魂を宿したテディ・ベアのぬいぐるみ「ブースケ」が、高円寺パル商店街で少女に買われたところから始まる奇想天外なノンストップヒーローアクション。高円寺、中野を舞台に、ぬいぐるみ戦士が愛する少女と町を守るため、巨大な組織と壮絶なバトルを繰り広げる。作者の高円寺への愛情があふれた、高円寺色満載の作品だ。
作者インタビュー
意表をつくヒーロー像と舞台設定には、大槻さんのこだわりがこめられている。「怪獣ブースカのぬいぐるみが大好きで、ヒーローとして活躍させたくて、ブースケを創造したんです。舞台の高円寺は、子どもの頃から慣れ親しんだ町です。力弱き人々が一致団結して戦う場面は、夢を追う人々の集う高円寺ならではでしょう。まさにパワー・トゥー・ザ・ピープルですね。」と大槻さんは語る。
おすすめポイント
遊び心あふれる大人向きのエンターテインメント小説。パル商店街、中央線の高架下、高円寺駅前広場など、次々と登場するおなじみの場所が、奇抜なストーリーの中に読者を引き込む。とりわけ、高円寺の住民たちが活躍する場面は、作者の高円寺愛が炸裂し、心にグッとくる。高円寺ファンの人なら一読して、作者と思いを共有してみてはいかが。戦闘シーンが多く、ホラー色も若干あるので、苦手な方はご用心を。