JR西荻窪駅から北銀座通りを進み、ユーモラスな鹿のイラストが描かれた看板が目に留まれば、そこがURESICA(ウレシカ)だ。2005(平成17)年にネットショップとしてオープン。その5年後に世田谷に実店舗を構え、そして2014(平成26)年3月に現在地に移転してきた。
1階は本と、作家によるオリジナル雑貨のセレクトショップ。中でも絵本の品ぞろえは豊富。「自分が好きな物、アートや自然科学系などのグッズが多いです。あとは、ここで展示をしてくれた作家さんの物ですね。」とスタッフのカマタさん。
1階奥と2階はギャラリースペース。2~3週間ごとに内容は入れ替わり、広々とした空間にさまざまなクリエイターの作品が並ぶ。現在は企画展がメインで、作家と「こういう展覧会をやりたい」と相談することから、展示が決まることが多い。「作家さんと一緒に楽しみ、お店を作り上げたいんです。」展示は、これからを担う若手作家の企画が中心。最近は、猫がテーマの絵本の原画展や、羊毛フェルトの動物の展示など、生き物モチーフの企画が多いが、これは意図してではなく自然にまとまった流れだそうだ。「敷居が高くない、カジュアルに楽しんでいただく展示を開催しています。絵を購入するのって普段はハードルが高いですよね。でも、ここはそういった作品の楽しみ方の入口でありたいです。」
若手作家のみずみずしい表現の発信元として、西荻窪に新たな風を吹き込むショップだ。