雑貨食堂 六貨(ろっか)店主の竹内さんは、会社員からの転職活動を機に2011(平成23)年6月にこの店をオープンした。
店内を見回すと、800品目ほどの大小さまざまな商品がまるでパズルのように並んでいる。しかし、一つ一つは、どれも竹内さんが責任を持って厳選したものばかりで大事に陳列されている。「小さな店なので“百貨店”の”百貨”を”六貨”くらいに濃縮して、本当にすすめたいものをそろえお待ちしております」と竹内さん。自分が使い続けているものや、主婦目線で見たときに、余計な装飾がなるべくついていないものをセレクトしているそうだ。 リクエストに応じて希望のものを探してくる中から、自分が気づかなかった良いものを教えてもらうこともある。「西荻の方々は商品を見る目がしっかりしているので、品揃えも日々勉強です」と竹内さん。西荻窪のイベント「西荻茶散歩」や「ゆるゆる市」への参加のほか、一部商品は近隣のギャラリーに販売委託などもしている。
店内の陳列は、来店者が実際の台所をイメージしやすいように、目線の高さ、棚のしつらえなどを工夫している。 「これって吊るして収納っていうのもありなんだ」「こういう棚板の付け方いいな」と、アイデアにあふれていて収納の参考になりそうだ。実際に店内の収納の仕方を見にくる人もいるそうで、「収納方法は売りものではないけれど、参考にしてもらえるのはうれしいですね」と竹内さんは笑う。
次に店を訪ねる時はどんな素敵なものとの出会いがあるのだろうとワクワクする、小さな幸せを感じられる店だ。