2011(平成23)年から毎年春と秋の2回開催している阿佐ヶ谷飲み屋さん祭り。人気のはしご酒イベントで、2017(平成29)年には約2,000人の参加者があった。多くの人に気軽に阿佐谷の飲食店へ来てもらうことを目的としており、最初は40軒ほどだった参加店も年々増加。2016年(平成28)年5月の第10回からは、一人で店に入ることをルールとした一人飲み屋さん祭りも始まり、一人飲みの魅力を知ってもらう後押し企画となっている。また、2018(平成30)年5月の第14回より荻窪飲み屋さん祭りもスタート。阿佐谷と荻窪から合わせて約150軒もの店が参加し、さらなる盛り上がりを見せた。
酒好きな人も飲めない人もイベントを楽しめるよう、参加チケットにはいろいろな種類が設定されている。できるだけたくさんの店を回りたい人には、各店で1杯目を無料で飲める「一日券」がおすすめだ。開催期間中、複数回遊びに来られるお得な「二日券」や「三日券」もある。これらのチケットには、1日1枚使える「おつまみ券」も付いており、どこの店で食べられるかは当日くじを引いて決まる楽しい仕組みだ。 少しだけ飲みたい人には5杯分の「ちょいのみ券」、酒よりもご飯が食べたい人には「おかえりごはん券」という選択肢もある。また、チケットによって文具店や古本屋などで使える「よりみち券」も付き、飲食店以外の店も巻き込んだ街全体のイベントとして広がりを見せている。
運営は毎年多くのサポーターによって支えられているという。こうした街のイベントの運営側として参加するのも楽しみ方の一つ。休憩時間に飲み屋さんを回りつつ、街を盛り上げる手伝いをするのも面白そうだ。
Q:イベント開催の発端は?
A:もともと私自身、人とつながりを持ったり、そのきっかけを作ったりすることが好きでした。飲み屋さんには、出会いの場所としての魅力があります。阿佐谷でお店を経営していた時に、少しでも多くの人に気軽に飲み屋さんに来てもらうための仕掛けを作りたいと思い、このイベントを始めました。
Q:おすすめの楽しみ方は?
A:一人で参加する「一人飲み屋さん祭り」です。一人飲みは「常連さんがいるから入りづらい」など、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。でも、阿佐谷には一人でも楽しめる飲み屋さんがたくさんあります。カウンターに座れば、お店の人が話しかけてくれますし、隣のお客さん達とも自然に会話が生まれます。一人飲みだけど、一人じゃない。そんな体験をこの機会にぜひ味わってもらいたいです。
Q:参加店はどのように増やしているのですか?
A:お店やお客さんからの紹介がほとんどで、現状では積極的な声掛けはしていません。このイベントに関心を持ってくれるお店をご存知でしたら、教えてもらえると嬉しいです。
Q:今後について
A:参加した方々に行きつけの飲み屋さんを見つけてもらい、何度も阿佐谷や荻窪に足を運んでもらえるよう盛り上げていきたいです。荻窪の隣の西荻窪は阿佐谷と雰囲気も似てるので、さらにエリアを広げていくのも面白いかもしれません。