ひらやすみ

著:真造圭伍(小学館)

週刊ビッグコミックスピリッツで連載中の漫画『ひらやすみ』。コミックスは4巻まで出版されている(2022(令和4)年11月現在)。
仲良くなった近所のおばあちゃんから、阿佐谷の平屋を譲り受けた、お気楽なフリーター・生田ヒロト(29歳)。物語は、美大進学のために上京した、いとこのなつみちゃん(18歳)と一緒に暮らすところから始まる。登場人物たちは、それぞれ生きづらさと向き合いながら不器用に生きている。そんな彼らにヒロトは自然に寄り添い、一息することを思い出させ、読者の心までも温めてくれる。日々の暮らしの中に喜びを見いだすことの大切さに気付かせてくれる作品だ。
著者は、石川県生まれで、『トーキョーエイリアンブラザーズ』などの代表作がある真造圭伍(しんぞう けいご)さん。『ひらやすみ』は数々のマンガ賞にノミネートされ、「マンガ大賞2022」第3位に選ばれた。
2023(令和5)年1月23日(月)~2月4日(土)には杉並区区民ギャラリーで、「ひらやすみ原画展」が開催される。
https://www.city.suginami.tokyo.jp/event/kuminseikatsu/bunkakouryu/1084933.html

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新歓パーティーで酔いつぶれたなつみちゃんを迎えに行き、一緒に渡った「天沼陸橋」(データ提供:小学館)

新歓パーティーで酔いつぶれたなつみちゃんを迎えに行き、一緒に渡った「天沼陸橋」(データ提供:小学館)

著者インタビュー

阿佐谷を舞台にしたのは、高円寺ほど独特でなく、荻窪ほどファミリー感が少ないどこにも属してないような雰囲気があるのと、釣り堀や商店街などシンボリックな建物が多く漫画映えするからかと思います。
今高円寺に住んでますが、漫画家あるあるでアシスタントした街に暮らすようになるというのがあるみたいで、自分もそうです。家賃や物価が安く、大好きな居酒屋「四文屋」がたくさんあり自由で暮らしやすいです。
阿佐谷に住んでる方なら見たことがある景色がたくさん出てきます。あと、日々忙しい方、癒されたい方にぜひ読んでほしいです。よろしくお願いします!

ヒロトが落ち込むなつみちゃんを励ますために連れて行った歩道橋(阿佐谷北1丁目)も実在(データ提供:小学館)

ヒロトが落ち込むなつみちゃんを励ますために連れて行った歩道橋(阿佐谷北1丁目)も実在(データ提供:小学館)

おすすめポイント

作中には、主人公ヒロトが心地よいと感じる場所として、実在する杉並の風景が多く描写されている。
ヒロトのバイト先である釣り堀は阿佐谷の「寿々木園」がモデル。釣りをしに行けば、ヒロトに会える気がするかもしれない。ヒロトが気になる女性・よもぎさんと阿佐谷パールセンターのサイゼリヤから「阿佐谷七夕まつり」のハリボテを眺めるシーンもあり、杉並のイベントが登場するのもうれしい。その他、阿佐谷商和会や高円寺ルック商店街など、区民なら見覚えのある街並みや店がたくさん描かれているので、より作品を楽しめるに違いない。ヒロトのように自分が心地よいと感じる場所を探しに、『ひらやすみ』の聖地巡礼をするのも面白そうだ。

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ヒロトのバイト先のモデルになった阿佐谷の釣り堀「寿々木園」(データ提供:小学館)と同店店主

ヒロトのバイト先のモデルになった阿佐谷の釣り堀「寿々木園」(データ提供:小学館)と同店店主

松山通りの「古書コンコ堂」など、杉並にある店がさりげなく描かれている(データ提供:小学館)

松山通りの「古書コンコ堂」など、杉並にある店がさりげなく描かれている(データ提供:小学館)

DATA

  • 取材:かわなともこ
  • 撮影:かわなともこ、河合裕司
    データ提供:小学館
  • 掲載日:2022年12月12日
  • 情報更新日:2023年01月23日