堀ノ内の老舗、清水屋は1940(昭和15)年の創業。妙法寺名物「揚げまんじゅう」でお馴染みの和菓子屋だったが、2015(平成27)年11月4日に蕎麦屋にリニューアル。三代目店主・山田ひろみさんが、自ら蕎麦を手打ちする。
和菓子屋から蕎麦屋へと思い切った商売替えをした清水屋だが、今までも時代ごとに商品や形態を変えてきたのだという。初代創業者はアイスキャンデーを看板商品にして人気を博し、二代目店主山田博さん・重子さん夫妻の時に和菓子屋となり、名物「揚げまんじゅう」が誕生した。長らく店を支えてきた山田夫妻は、「先を見て行動するから時代に対応できる」と言う。その信念があったからこそ、現在の蕎麦屋としての三代目清水屋があるのかもしれない。
三代目が手打ちするこしの強い蕎麦は、国産そば粉を使用した打ち立ての二八蕎麦。そんな丹精込めて作った蕎麦を最大限に楽しめるのは、冷たい「ざる」(880円)である。季節を問わずおいしくいただける一品だ。また、二代目夫妻が作る和菓子の販売も続けており、外はサクサク、中はしっとりの「揚げまんじゅう」(200円)が好評である。老舗清水屋の新旧名物を味わいたい。
また、清水屋は商店会の活性化を目指し、毎年10月に行われる「千日紅市(※)」など地域のイベントにも積極的に携わっている。地域活動でも清水屋は、欠かせない存在となっている。
・ランチ/ディナー:750円~
※千日紅市:堀ノ内の活性化のために2014(平成26)年から始まったイベント。千日紅が開花する毎年10月初旬に妙法寺で開催