白兎珈琲(しろうさぎコーヒー)店は、神田川遊歩道の高井戸橋近くにある自家焙煎(ばいせん)コーヒーの店だ。店のドアを開けると、焙煎機でコーヒーをローストする香りが漂ってくる。
店主の古川さん夫妻は、大のウサギ好き。店を始める数年前から、夫婦で桜咲く神田川のほとりを散歩しながら「この辺りでお店ができたらいいね」と語り合い、2015(平成27)年2月、満を持してウサギをモチーフにした喫茶店をオープンした。店内には、ウサギのイラストや置物、雑貨があちこちに飾られている。店のロゴマークもコーヒーを飲むウサギがデザインされたものだ。「ロゴは、元々デザイナーをしていた妻が作成しました。店のSNSを見て、全国からウサギ好きの方がいらっしゃるようになり、最近では、秋田県から新幹線で来店された方がいるんですよ」と、古川さんは楽しそうに語ってくれた。
「ネルドリップ珈琲」は各種1杯500円。オリジナルブレンド2種と、世界各国の産地から選りすぐった7~8種のコーヒー豆から選べる。手作業で一粒ずつ丁寧に欠けた豆、大きさがふぞろいの豆などを取り除いて焙煎し、雑味のないクリアな味を追究している。「オーダーに迷ったら、苦味や酸味などのお好みを教えてください。例えば、アフリカのマラウイ共和国チシ村産のストレートコーヒーは、黒糖のような甘い香りが特徴で、まろやかな酸味を好む方におすすめです。当店では別名〝黒蜜きな粉”と呼んでいます」とユニークかつ的確に味を説明してくれる古川さん。店主とのコーヒー談義を楽しむ地域の常連客も多い。コーヒー豆は、100g単位(700円~)で販売している。
スイーツは全て手作り。また、ホットサンド(450円~)はミニサラダが付いて昼食にも十分なボリュームがあり、ウサギにちなんでパンの耳が添えられているのもうれしい。