【こだわり】中華鍋で炒めた野菜と、香ばしいスープが自慢
他:辛味噌らーめん、担々麺/麺大盛、麺特盛/トッピング:味玉、ちゃーしゅー、メンマ、ねぎ、コーン/らいす、ちゃーしゅー飯、T.K.G/瓶ビール、チューハイ、サイダー、烏龍茶/ラーメン専門店/9席/2018年開業
惜しくも閉店した「味噌麺処 楓」の場所に、「楓」で働いていた福重さんが新たに「味噌っ子ふっく」をオープンした。「味噌麺処 花道」(※)で経験を積んだラーメンの味わいを基本としつつも、新たにさまざまな工夫を試みている。
だしの豚骨と鶏ガラの配合割合を変えて、まろやかさを強調。また、多くの店が丼でスープと味噌を合わせる方式なのに対し、こちらでは中華鍋でニンニクやタマネギを油で炒め、そこにモヤシを追加、さらにだしと味噌を加えて火にかけ丼に移す札幌式。これによって油とスープだけでなく、具材の馴染みも良くなり、炒めることで香ばしさも出るというわけだ。冬季はショウガの分量を増やし、身体が温まるスープに仕上げている。
特筆すべきはチャーシュー。ロース肉をスパイスとともに下茹でしてから、フライパンで表面を焦がして肉汁を閉じ込め、タレでさっと煮る。煮込み時間を短くしているので、中心部はふっくらしっとりした食感になっている。
麺は、札幌風で多く使われる熟成麺とは異なり、ややざっくりとした、小麦そのもののテイストが感じられるもの。若干太めで、細麺よりはスープを絡めにくいが、この濃厚なスープにはちょうどいい太さだ。
福重さんに今後の展開を伺ったところ、「夏には冷やし麺の提供も考えている」とのこと。味噌をコンセプトにした季節ごとの味わいが楽しめるようになるだろう。
※味噌麺処 花道:中野区野方にあるラーメン店。「ミシュランガイド東京ビブグルマン2016」「2017」に選出された