手作りのマフィンやケーキ、スープがおいしいと評判のカフェ「Sing」(シング)。西荻窪駅南口から徒歩約7分、神明通り沿いにある、こぢんまりとしたおしゃれな店だ。2019(令和元)年5月に開店した。店主の安楽(あんらく)さんは九州出身で、大阪の製菓学校やフランスでの研修を経て、東京のケーキ専門店に就職。ウエディングケーキや記念日のケーキを製作していた。しかし仕事の終わりにカフェでゆっくりくつろいだり、人と交流することに魅力を感じたりしていたことから、カフェに転職。勤めていたカフェが閉店することになり、同じ場所で開業した。
和田誠さんの著書『いつか聴いた歌』でカーペンターズの「Sing」の歌詞を読み、老若男女に愛される歌のような店にしたいと思い、「Sing」と名付けた。
Singでは、白砂糖を使わず、国産小麦など体に優しい食材を使っている。マフィンは小麦粉の代わりに、青森から取り寄せた米粉を100%使用。甘さ控えめ、ふんわりとした食感で食べ応えがある。キッシュやカステラ、ロールケーキなどには、その日によって、サツマイモ・栗・マスカットなど季節の素材を組み合わせている。スープも野菜のうまみがあり、味わい深い。飲み物はコーヒーや紅茶、ラテ、ハーブティーなど種類が多い。
卵や乳製品を使わないメニューがあるので、ビーガンの人にも好評だ。公式ホームページやInstagram(インスタグラム)を見て海外から来る人や、ビーガンではない友人と一緒にスイーツを楽しめると喜ぶ人もいるそうだ。
土日は遠くから客が来ることもあるが、平日は近所の人がマフィンをテイクアウトしていくことも多い。「こんなところにカフェがあったとは、と驚かれることもあるので、今後はもっと気づいてもらえるように努めたい」と安楽さんはほほ笑む。第3日曜日(9:00〜11:00)に開催している西荻東銀座会主催のあさ市や、ハロウィン、クリスマスなど、商店街や町のイベントに不定期で参加している。
クリスマスや誕生日などの記念日には定期的にケーキの注文を受け付けているが、「店を一人で運営しているので一度に製作する数は限られるため、なるべくお早目にメールで問い合わせてもらえると助かります」と話す。丁寧に接客してもらえるので、気軽に問い合わせてみてはいかがだろうか。