井荻駅より北へ徒歩8分ほど、住宅街の中に自然豊かな杉並区立井草森公園(いぐさもりこうえん)がある。原っぱと運動場を中心としとした園内は約40,000平方メートルと広く、区民の憩いの場となっている。
公園の開園は1996(平成8)年。それ以前には通産省機械技術研究所があり、戦前より機械の基礎研究、分析、鑑定試験、新技術の開発などが行われていた。戦時中は飛行機のエンジンを作る工作機械の試作を、戦後は農業機械や炭鉱機械などの開発を行っていたが、1980(昭和55)年に研究所が茨城県つくば市へ移転し、公園となった。
魅力はなんといっても天然芝の運動場。約7,600平方メートルの広さがあり、サッカーやラグビーなどに利用できる。貸し切り利用日は土曜・日曜・祝日の午前9時から午後5時まで。杉並区公共施設予約システム「さざんかねっと」で予約できる。祝日を除く水曜の午後1時から午後5時は無料開放日になっている。
また、井草森公園は防災機能を備えた公園として、ゲートシャワーやスプリンクラーなどを設置。火災の延焼を防ぎ園内を安全な避難広場とするため、外周にはアラカシ、イチョウ、アオキなど燃えにくい木々を植えている。
疎林と草地のある「原っぱゾーン」は公園のメイン広場でもあり、草地でのびのび過ごせる。春にはソメイヨシノのほかギョイコウなどの里桜が時期をずらして咲き、長く花見を楽しめるのがうれしい。また、夏休み(日曜・祝日を除く)には団体(※1)でデイキャンプもできる。
「森と水のゾーン」は2つの流れと池からなる空間。滝のある流れは下流に水遊び場があり、子供たちでにぎやかだ。もう1つの流れには水生植物や水辺植物を植え、自然観察が楽しめるようになっている。木々に囲まれた池のほとりにはあずまやがあり、四季折々の景色を満喫できる。
公園では、さまざまなイベントも行われている。毎月第1日曜日には「杉並冒険遊び場☆のびっぱひろっぱ」を開催。専門スタッフの指導のもと、焚き火をしたり、泥遊びや木登り、木工作などいつもと違う体験ができ、子供たちが夢中になって遊んでいる。当日、イベントの受付を済ませば誰でも参加可能。また、毎年晩秋から初冬に開催される「落ち葉感謝祭」(※2)では、落ち葉掃きや落ち葉プール、工作が楽しめる。ふかふかの落ち葉の中を泳ぎに出かけみてはいかがだろう。
※1 青少年の健全育成活動を目的とした団体。デイキャンプの利用期間や申請方法などは以下サイトを参照。
杉並区役所ホームページ>デイキャンプができる公園(外部リンク)
※2 落ち葉感謝祭:樹木やそれを守っている樹木所有者に感謝の気持ちを込め、区と区民有志が協働して毎年11月下旬から12月上旬に開催。感謝祭前後1カ月を落ち葉感謝月間と定め、区民に落ち葉掃きを呼びかけている。当日は、中杉通りや区内の管理事務所のある公園などで落ち葉掃きをするほか、井草森公園では落ち葉プールや工作などの催しも行っている。
疎林と草地のある「原っぱゾーン」は公園のメイン広場でもあり、草地でのびのび過ごせる。春にはソメイヨシノのほかギョイコウなどの里桜が時期をずらして咲き、長く花見を楽しめるのがうれしい。また、夏休み(日曜・祝日を除く)には団体(※1)でデイキャンプもできる。
「森と水のゾーン」は2つの流れと池からなる空間。滝のある流れは下流に水遊び場があり、子供たちでにぎやかだ。もう1つの流れには水生植物や水辺植物を植え、自然観察が楽しめるようになっている。木々に囲まれた池のほとりにはあずまやがあり、四季折々の景色を満喫できる。
『杉並風土記』森泰樹(杉並郷土史会)