2018(平成30)年に男女共学化した文化学園大学杉並中学・高等学校。2020(令和2)年度から高等学校全学年が男女共学となる。
入試広報部長の西田教諭は、「高等学校の全てのコースで、英語力強化に力を入れていることが最大の魅力です。ネイティブの教員は合計17名在籍しています」と話す。2015(平成27)年に新設された「ダブルディプロマコース」は、週に20時間以上バイリンガル教育が行われ、日本とカナダ両方の高校卒業資格の取得が可能。卒業生の中には、カナダの名門校ブリティッシュコロンビア大学をはじめとする海外の大学や、日本の難関大学への入学を果たす生徒もいる。
英語以外の学習においても、生徒一人一人を手厚くサポートしているという。担任との面談を年4~5回と多めに設定しているほか、成績や進学などに悩む生徒には担任が声がけをし、寄り添った指導を行っている。「特進コース」は、毎年約8割の生徒が難関大学の一般受験をしている。高校1年生から大学受験生としての長時間勉強に備えた「勉強合宿」が、夏季と春季休暇中に行われる。また、放課後や長期休暇には、外部大手予備校の講師による講習を受けることができるなど、大学受験を見据えたカリキュラムが魅力だ。
また、「進学コース」は、ファッションやデザインを学べる文化学園大学に優先的に進学できる。授業で「被服造形」が選択できるなど、服飾やクリエイティブ関係を目指す生徒が学びやすい環境が整っているのが特徴だ。「青凛祭」と呼ばれる文化祭では、国内の高校の中で最高レベルといわれるファッションショーを開催しており、毎年来場者から好評を得ている。
部活動では、女子ソフトテニス部がさまざまな大会で活躍し、好成績を上げている。2019(令和元)年は、インターハイで個人戦優勝・準優勝、第74回国民体育大会の少年女子の部で優勝と活躍した。薙刀(なぎなた)部、弓道部、卓球部も、それぞれ全国・関東大会などで優秀な成績をおさめている。これら全国レベルの部活動の顧問を、外部の専門指導員ではなく、教員が担当しているというから驚きだ。「部活動の指導が好き」という教員たちが、積極的に力を発揮しているそうだ。
また、共学化に伴い新規設立されたゴルフ部は、校舎屋上にある練習場で活動しており、ティーチングプロの指導も受けている。創部から間もない男子部活動では、男子ソフトテニス部は第9支部ソフトテニス大会3位入賞。男子弓道部はインターハイ出場を勝ち取った。男子サッカー部に、元日本代表の岩政大樹選手がコーチとして週に2回指導に来るなど、男子の部活動にも期待が寄せられている。
漫画研究部の生徒たちは、阿佐谷地域区民センターの「子どもフェスティバル」に毎年参加している。「似顔絵描き」コーナーを担当する部員からは「似顔絵を描くのは緊張しますが、子供たちの喜ぶ顔を見ると充実感や達成感が得られます」という感想もあり、地域の人々と交流できる機会を楽しんでいる。