2018(平成30)年、杉並区永福体育館に国際競技連盟の基準を満たしたビーチコートが完成。イタリアのビーチバレーボールチームが、2020(令和2)年7月14日~22日の9日間、この体育館で事前キャンプをすることになった。イタリアのビーチバレー男子ペアはリオ2016大会で銀メダルを手にした強豪で、東京2020大会でもメダル獲得が期待される。
2019(令和元)年5月9日、杉並区役所で「イタリアオリンピック委員会(CONI)と杉並区のビーチバレーボール事前合宿に関する協定書締結式」が行われた。式には、町会及びスポーツ関係者をはじめ、多くの方が参加し、鏡開きや高円寺阿波おどり連協会所属の連による踊りなどでイタリアの来賓を歓迎。区長と協定書に署名をしたCONI事前合宿統括責任者アナ・リカルディさんも、笑顔で区への感謝の言葉を述べた。
本協定を受けて、事前キャンプでは練習の見学や選手との交流などのイベントが開催される予定である。
ウズベキスタンのボクシングチームは、7月7日~23日に高円寺体育館などで事前キャンプを行う予定である。中央アジアにあるウズベキスタンは、古代オアシス都市など美しい歴史的建造物が残る観光国家。スポーツではサッカーや格闘技の人気が高く、ボクシングはリオ2016大会で7つのメダルを獲得した。
2月25日、杉並区議会議場で、「杉並区とウズベキスタン共和国との東京2020オリンピック競技大会におけるホストタウン交流宣言署名式」が行われた。また、これを記念し、ウズベキスタン芸術アカデミーの会員であるフスニディン・アトさんの写真展「シルクロードの十字路」が、2月から3月にかけて杉並区役所と荻窪タウンセブンで開催された。署名式でガイラト・ファジロフ駐日ウズベキスタン共和国特命全権大使は、「杉並区と交流宣言できること、また写真展の開催をうれしく思います。杉並との文化・スポーツの交流がこの機会だけで終わることなく、今後も相互互恵的な関係を持ち、友好を深めたい」と挨拶。式後に区長や出席者と共に写真展を訪れ、大使自らウズベキスタンの魅力を紹介してくれた。
南アジアに位置するパキスタンはインダス文明発祥の地で、モヘンジョダロやハラッパなどの古代都市遺跡が有名である。国技のクリケットをはじめスポーツも盛んで、東京2020大会には陸上、水泳、柔道、空手、テコンドー、馬術などの競技に参加予定だ。このうち陸上と水泳の選手が、7月21日から23日まで杉並区で事前キャンプを行うことになった。場所は都立和田堀公園第二競技場(済美山運動場)や区内民間施設を利用する予定。
2月26日、港区南麻布にある駐日パキスタン大使館で、区長や井出教育委員長らが参列する中、「杉並区とパキスタン・イスラム共和国との東京2020オリンピック競技大会におけるホストタウン交流宣言署名式」が行われた。挨拶に立ったイムティアズ・アハマド駐日パキスタン・イスラム共和国特命全権大使は、「パキスタンは過去の大会で、陸上、レスリング、ボクシングのメダルを獲得しました。才能あふれる選手たちが今後、より一層好成績を収めることが期待されます。事前キャンプは日本とパキスタンの交流が進む一歩になるでしょう」と語り、区長も「選手がベストコンディションで望めるように協力いたします」と返答。署名を終えたあとは、記念品の交換と乾杯を行い、互いの国のオリンピックでの健闘を祈り合った。