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荻窪アニメーションハウス はなれ

会社概要

所在地:杉並区上荻
設立:創業1935年
   2013年「荻窪アニメーションハウス」、2017「荻窪アニメーションハウス はなれ」を開設

映画・ドラマ・アニメーション作品などの映像技術サービスを提供する「株式会社IMAGICAエンタテインメントメディアサービス」。2013(平成25)年にオープンした事業所「荻窪アニメーションハウス」(以下、「荻窪AH」)に続き、アニメーション作品の編集から配信用ファイル作成作業まで、総合的にコーディネートするもう1つの拠点として「荻窪アニメーションハウス はなれ」(以下、「はなれ」)が、2017(平成29)年にオープンした。
アニメーション営業グループ課長・鈴木基子さんと、メインエディター・永芳信裕さん、柴田香澄さんのインタビューを元に、記事をまとめた。

写真左から、鈴木基子さん、柴田香澄さん、永芳信裕さん

写真左から、鈴木基子さん、柴田香澄さん、永芳信裕さん

なぜ杉並に事業所を構えたのか?

編集室は、お客様に来ていただいて作業する場所でもあるので、お客様と近い方が作業効率が良いという点などから、以前から多くのアニメ制作会社が近隣に集まる杉並区に拠点を作りたいと思っていました。荻窪に決定したのは、制作会社がJR中央線と西武新宿線沿いに集中しており、交通の便も良く、立地的に恵まれているからです。
事業所(荻窪AH)の立ち上げを決めた時点では、編集作業を行うエディターと営業、合わせて4~5名でしたが、アニメ市場の盛り上がりや、新しい制作会社さんの設立が増える時期とも重なり、当初の予想以上に需要が高まりました。スタジオが手狭になったことや、オフライン編集(※)に本格的にチャレンジしていくために、4年後に「はなれ」を開設しスタッフ・設備を増強しました。

得意分野・ジャンル

「はなれ」がオープンしたことで、アフレコ前に映像をつなぎ始めるところから、放送局に納品するための調整まで、全て荻窪で完結できるようになりました。アニメーションのオフライン編集を始めてから、担当作品数が増えました。

「荻窪アニメーションハウス」と共に、アニメ制作をトータルコーディネート

「荻窪アニメーションハウス」と共に、アニメ制作をトータルコーディネート

制作ポリシー

一番大切にしているのはミスをなくすこと。お客様の要望を確実に反映した上で、映像の信号エラーや色の修正などの技術的なサポートを行っています。
次にクオリティアップ。テロップ作成など求められたものの一歩先を提案する作品づくりを目指しています。

今後チャレンジしたいこと

アニメ市場はテレビ放送以外に、劇場映画や配信サービスなど新しいコンテンツが増え、海外での人気も高まっています。当社にもお客様からの需要や要望も大きくなっていますので、その期待にしっかり応えた上でこちらからも提案できるようにしていきたいです。また、プロダクションさんには映像制作に集中してもらえるように、当社だからこそ提供できるサービスやサポート体制を整えていくことも目標です。
編集以外に制作分野でも、PVやライブの収録や映像制作、編集した映像でブルーレイディスクのマスターを作る仕事もしているので、これからも映像に関するサービスを幅広く展開していければと思っています。
アニメ業界全体で課題となっている労働環境問題について、シフト制にするなど労務管理も対応しています。

「海外作品や動画配信サービスのオリジナル作品など、新しいコンテンツの仕事もしてみたい」とのこと

「海外作品や動画配信サービスのオリジナル作品など、新しいコンテンツの仕事もしてみたい」とのこと

区民・読者のみなさんへ

「杉並区がなくなったらアニメが止まる!」と言っても過言ではないくらい、杉並区内やその周辺には制作会社や当社のような編集会社がたくさんあります。アニメ映像や制作、編集に興味をもつ若者が、業界に入ってきてくれるとうれしいです。

※オフライン編集:アニメーション映像の編集において、ストーリーに沿って画をつなぐ作業がオフライン編集。つないだ映像を加工や色修正したりして、より魅力的に仕上げていく作業をオンライン編集(V編、ビデオ編集)と呼ぶ

DATA

  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.imagica-ems.co.jp/
  • 取材:YukI(区民ライター講座実習記事)
  • 撮影:YukI
    取材日:2022年06月28日
  • 掲載日:2022年11月07日