高井戸駅から徒歩約5分の杉並清掃工場。約36,000㎡という広大な敷地の外周には、ウォーキングロードが整備されている。
桜はソメイヨシノが19本、ヤマザクラが2本植えられている。ソメイヨシノの多くはウォーキングロードの南側、京王井の頭線沿いで見られ、頻繁に行き交う電車と桜のコラボレーションが楽しめる。また、ウォーキングロードからは眼下に整備された構内道路を収集車が走る姿が見られる。電車や働く車が大好きな子供とのお花見にもおすすめだ。
ウォーキングロードは2017(平成29)年に杉並清掃工場が建て替えられた際に設けられたた。その際、初代工場時代から植えられていた桜の位置を生かす形で整備された。適度にカーブしたウォーキングロードをゆったりとした気持ちで歩きながら、桜を眺めよう。なお、ソメイヨシノは例年3月下旬ごろに見頃を迎える。
敷地の東端に設けられた門を出たところにある遊歩道沿いには、ヤマザクラが植えられている。ソメイヨシノよりも小ぶりな花が愛らしい。ヤマザクラは敷地の西側にもあり、ソメイヨシノよりも少し遅れて見頃がやってくる。また、門の付近にビオトープがある。そばのソメイヨシノが散らした花びらが浮かび、杉並清掃工場のシンボルである白い煙突が水鏡に映り込む様子も見られ、風情が感じられる。
杉並清掃工場には桜以外にも、5月と10月に見頃を迎える「アンネ・フランクのバラ」(※)や、品種改良され花粉ができなくなった無花粉スギといった注目の植物がある。また、環境学習施設「高井戸の里 あし湯」が併設されているので、ウォーキングを楽しんだあとにリフレッシュして帰ることもできる。
※アンネ・フランクのバラ:1976(昭和51)年、高井戸中学校の生徒の元に、アンネ・フランクの父・オットー氏から寄贈されたバラ。平和を願う同校のシンボルとして生徒と地域の手で大切に育てられている。杉並清掃工場にあるアンネ・フランクのバラは高井戸中学校から株分けされた