地下鉄南阿佐ヶ谷駅から青梅街道を荻窪方面へ徒歩約8分。
杉並第七小学校の向かいに学生相撲界の名門・日本大学相撲部はある。
かつて阿佐ヶ谷は相撲の街と言われ、初代若乃花や貴ノ花などのスター力士も街を闊歩していた。昭和60年まで花籠部屋も日本大学相撲部の隣にあった。日本大学相撲部は学生相撲の強豪校であり、全国学生相撲選手権団体優勝29回(7連覇・5連覇・3連覇)、個人では22名の学生横綱を排出している。また大相撲界では元横綱輪島、元大関琴光喜、タレント舞の海、現役関取の遠藤も日本大学相撲部出身だ。
部のモットーは『稽古で泣いて、試合で笑え』。稽古は夕方4時から行われる。柔軟運動や四股踏みなどの基礎練習を念入りに行った後、申し合い、ぶつかり稽古の順でみっちり3時間汗を流す。稽古はプロ相撲部屋並みに厳しい。土俵の中では本番さながらの真剣勝負が行われる。部員達がぶつかり合う音は物凄い迫力だ。
2022(令和4)年度新主将を務める春山さんは「目標は、全国学生相撲選手権大会で団体優勝することです。チームの最終目標は団体優勝することなのでそこに向けて稽古に励みます」と語る。大学入学から卒業まで団体戦に出場できない部員も多い。高校時代に実績を残しながらも部のために4年間ちゃんこ番に専念する部員もいる。支えてくれる部員がいるから日本大学相撲部は強くなれる。だからこそ個人戦より団体戦での日本一を重んじる。
日本大学相撲部は一般公開していない。ちょっと稽古をのぞく程度であれば、ドア越しに路上から見学することが出来る。