旧天沼村の西南地区を氏子とする天沼八幡神社(あまぬまはちまんじんじゃ)は、荻窪駅から北に徒歩6分ほどのところにある。阿佐谷南の荻窪寄りから天沼、上荻あたりの鎮守だ。「どこに住まわれていても地域を守る神様、鎮守があります。御自身の鎮守を大切になさることが、第一だと思います。もし、縁日などで当社においでになることがあれば、お参りもしてくださいね。」と話す宮司の鶴岡隆志さんは、剣道七段。近所の中学校で指導もしている。また、司法保護司という公的なボランティアもする奉仕精神にあふれた神職だ。
天沼八幡神社は、戦国時代の天正年間(1573-1591)の創建とされる。1907(明治40)年に四面道にあった弁天社を合祀し、御祭神が二柱となった。2016(平成28)年には創建四百三十年祭が行われる。
社殿の右手にある境内末社の1社に大鳥神社(おおとりじんじゃ)がある。御祭神は、商売繁盛や家運隆昌(かうんりゅうしょう)の神である日本武尊(やまとたけるのみこと)。11月の酉(とり)の日には「酉の市」が立ち、縁起熊手などの露天が並び、開運熊手守や福升を授けてもらう人で賑わう。
境内の緑は樹木医の診断を受け、将来を見据えた手入れを施している。年2回の大祓(※)に用いる竹は地元天沼産。境内には杉並区の保護樹木も30本ほどあり、「鎮守の杜(もり)」は都会のオアシスとしての役割りも担っている。
※大祓(おおはらい):穢(けが)れを祓い、身を清める神事。茅(かや)で作られた輪をくぐる「茅の輪(ちのわ)くぐり」が行なわれる。
8月25日(日)、26日(月)
25日 14時 子ども神輿
18時 「奉納演芸」「奉納浦安の舞」
20時 宵宮祭
26日 10時 例大祭
13時 神輿巡行 発興祭(宮出し)
19時 還幸祭(宮入り)
詳細スケジュールは、神社のホームページ、「祭事・年中行事」を参照
元日の0時に、魔を払うため四方に向かって弓をかまえ、弦を鳴らす「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」が執り行われる。平安朝から宮中で行われていた古式ゆかしい行事で、現在「鳴弦の儀」を行う神社は少なくなっているという。
1月11日(木)15時よりとんど焼き
※詳細はHPを参照