西永福駅から徒歩7分、「東京のへそ」部分に位置する大宮八幡宮(おおみやはちまんぐう)。この「へそ」の愛称は、ここが都内の人口の重心であったことから生まれた。「子育厄除八幡さま」としても知られ、安産祈願のために遠方から訪ねる人も多く、参拝客は例年30~40万人にのぼる。
社伝によると創建は1063年。源頼義が奥州討伐の軍を率いてこの地に差し掛かったときに、源氏の白旗のような雲がたなびくのを見て「八幡大神の御守護」と思い、平定後に神社を建てたのが縁起といわれる。もともとこの土地には弥生時代の祭祀遺跡が存在し、長い歴史的な背景からパワースポットの一つとしてメディア等に取り上げられることもある。
広さは23区内の神社のうち明治神宮、靖國神社に次ぐ3番目。15,000坪の神域には本殿のほか、結婚式場「清涼殿」、弓道場「振武殿」、大宮幼稚園などもある。夫婦円満の象徴である「夫婦銀杏」や、ご利益のある「幸福撫でかえる石」など福にちなんだ見どころも多い。
春には「桜まつり」を開催。かがり火が焚かれた幻想的な雰囲気の中、夜桜を楽しめる。また、大宮八幡祭り(秋の大祭)は毎年多くの屋台が並び、参道を埋め尽くすほどの人で賑わう。特に夕方、威勢の良い掛け声と共に9基の神輿が担ぎ込まれる「神輿合同宮入り」の盛り上がりは圧巻だ。12月には、サミット(株)により地元西永福の商店街等の協力で「杉並花笠祭り」が催され、名物のいも煮に行列ができる。
2013(平成25)年には御鎮座950年を迎え、式年大祭が盛大に行われた。長きに渡り、地域の人々に安らぎと活気を与えている神社である。
御祭神
応神天皇(おうじんてんのう)
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
神功皇后(じんぐうこうごう)
主な行事 ※日付は毎年固定
1月 | 1日 | 新春厄除開運大祈願祭 |
2日 | 蟇目(ひきめ)ノ儀・ | |
大的式(おおまとしき) | ||
15日 | 古札焼納祭(どんど焼き) | |
2月 | 節分 | 節分祭 |
3月 | 下旬~4月上旬 | 大宮八幡桜まつり |
5月 | 3~5日 | わかば祭り(春の大祭) |
3日 | 稚児行列 | |
下旬~6月上旬 | さつき展 | |
6月 | 30日 | 大祓(夏越祓) |
7月 | 1~15日 | 平安の七夕乞巧奠(きっこうでん)飾り |
1~15日 | 平成の七夕大宮八幡乞巧(きっこう)潜り | |
7日 | 七夕の神遊び(技芸上達祈願祭・ | |
大宮八幡乞巧潜り神事) | ||
24・25日 | 納涼大宮天神こどもまつり | |
(杜のひびきinおおみや) | ||
9月 | 中旬 | (重陽の節句)菊被綿飾り |
中旬 | 大宮八幡祭り(秋の大祭) | |
下旬 | 十五夜の神遊び・月の音舞台 | |
11月 | 中旬 | 杉並大宮菊花展 |
12月 | 中旬 | 杉並花笠祭 |
31日 | 大祓(年越祓) |
9月13日(金)~16日(月・祝)
14日 18時 宵宮祭
15日 10時 例祭・氏子奉幣祭
18時 第34回神輿合同宮入り
14日(土)~15日(日) 神賑行事(杉並太鼓、高井戸囃子など)
14日(土)~16日(月・祝)露店
詳細スケジュールは、神社のホームページ参照:http://www.ohmiya-hachimangu.or.jp/
1月2日10時より、蟇目鏑(ひきめかぶら)矢の風を切る音によって魔障を退散させる「蟇目の儀」と、二手に分かれ40m程離れた大的を射る神事「大的式」が執り行われる。
1月15日には年末年始にかけて納められたお神札やお守り等を高く積み上げ、木と木を擦り合わせて熾こした御神火で焼く「とんど焼き」の神事が行われる。