「ピンクの象さんを見て西荻に住もうと決めました」と言う人もいるほど、地元で愛されているキャラクター「ピンクの象」。現在の象は三代目。普段は西荻南口仲通り商店会のアーケード天井にぶら下がっており、9月の荻窪八幡神社の例大祭では、商店会の催しとして、子供たちに引かれて町内を練り歩く。
地元に詳しい洋品店「オークランド」の店主・多田さんによると、初代の象が登場したのは1977(昭和52)年頃。神輿(みこし)を担げない小さな子供たちのために代わりになるものを竹細工屋へ探しに行ったところ、たまたま象・タヌキ・キリンの形をした竹細工があり、子供に人気がありそうな象が選ばれた。実は初代の象は、最初の何年かは竹細工のまま使われていた。その後、修理のために紙を貼って黄色のペンキが塗られ、さらに何度目かの修理のときに、余っていた祭り用の赤白のペンキを混ぜて使用したためピンク色になったそうだ。
以降、ピンク色がトレードマークになり、平成の初め頃には古くなった初代の後をついで二代目が登場。2017(平成29)年に三代目と交代するまで活躍したのち、惜しまれながら新潟県佐渡市羽茂地区に引き取られ、新たな場で活躍が予定されている。現在の三代目は、竹細工屋の減少に伴い、素材もリニューアルしたが、不変のアイドルである。
プロフィール
発案者・管理者:西荻南口仲通り商店会/出会える場所:西荻南口仲通街アーケード天井