2021(令和3)年度にグローバルコースを新設した佼成学園中学校・高等学校。その他に、難関国公立コースと、文理コースがある。生徒の目標に合わせてカリキュラムが組まれていることが魅力の一つだ。高校1・2年生の「学びの泉」と称される自習室と高校3年生専用の自習室を設けており、ここには難関大学に合格した先輩チューター(※)が常駐し、学習をサポートしている。
特色ある教育に「総合探究」があり、中学生から高校2年生まで全員が探究論文を作成し、総合探究発表会を実施している。この探求活動は、これからの社会で活躍するための資質・能力を身に付ける場となっているという。
1954(昭和29)年に宗教法人立正佼成会を母体として創立し、2年後に「交成学園中学校・高等学校」を開校、1960(昭和35)年に校名を「佼成」に改めた。宗教的な教育や宗教学の授業は特に行われていない。
全国制覇を何度も経験する強豪のアメリカンフットボール部を筆頭に、運動部ではソフトテニス部と自転車部が全国レベル。文化部では吹奏楽部や書道部、サイエンス部などで、ハイレベルな活躍がみられる。
1972(昭和47)年度の卒業生でもある榎並校長は「本校の建学の精神にある“平和”という言葉を人に当てはめた“円満”な人間性を育む教育を大切にしています。本校の生徒が困っている方を手助けして、お褒めの電話やお手紙をたびたびいただくことも、その成果の表れだと思います」と話す。
教員はコーチング研修や探究研修などを経て、できるだけ生徒の話をよく聞き、心に寄り添いながら指導しているそうだ。生徒も「先生方には“良いものを作ろう”という雰囲気があり、前向きに応援してくれる」と信頼を寄せる。
広報担当の片山先生は、男子校の魅力について「良い意味で異性への恥ずかしさを意識することなく、素の自分を存分に出せることだと思います」と語る。授業中の発言や英語の発音を堂々と大きな声で発表したり、大学入試の合格発表を一緒に見たりと、生徒たちは互いにきずなを深め合い、のびのびと成長している。
榎並紳吉校長からのメッセージ
佼成学園は、教員と生徒のコミュニケーションを大切にしながら、他者の幸せのために貢献できる、人間力のある若者を育成することに注力しています。
校訓
行学二道
主な地域活動
地域交流夏祭り「和田の盆踊り」に生徒会がアイス屋を出店し、コウセイペンギンの着ぐるみで小学生と交流(2020年、2021年は新型コロナのため中止)
イベント情報 ※詳細は公式HPを参照
・学校説明会、個別相談会:年間複数回開催(予約制)
・渦潮祭(文化祭):例年9月に開催
著名な卒業生
吉田大成(東京ヤクルトスワローズ)、市川知宏(俳優)、蛯名健一(ダンスパフォーマー)、スガシカオ(ミュージシャン)、小西正紀(ドン小西、ファッションデザイナー)
生徒数(2021年度)
3学年合計:約427名
※チューター:ティーチング・アシスタント。生徒の学習サポートや進路の助言などを行う人