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東京都立杉並高等学校

文武両道の名門校。特色ある英語教育や活躍する部活動を示す懸垂幕

文武両道の名門校。特色ある英語教育や活躍する部活動を示す懸垂幕

きめ細やかな進路指導で高い目標にチャレンジ

東京都立杉並高等学校(以下、杉並高)は、1953(昭和28)年に開校。「自主・素直・気魄(きはく)」を建学の精神としている。東京都教育委員会から「英語教育研究推進校」(※1)や「国際交流リーディング校」(※2)などの指定を受け、グローバル人材の育成と使える英語教育が特色だ。
継続して努力する大切さを説く故事成語「水滴石穿」(すいてきせきせん)を教育目標として生徒を指導。それによって培われてきた校風と、「行ける学校より行きたい学校を目指す!」をスローガンにした進路指導が、着実な進路実績に結びついている。

校舎を彩るフォーシーズンズガーデン(写真提供:東京都立杉並高等学校)

校舎を彩るフォーシーズンズガーデン(写真提供:東京都立杉並高等学校)

異文化交流を通じたグローバル人材の育成

「本校の一番大きな特色は、国際感覚を備えたグローバル人材の育成です」と園田副校長は語る。その一環として、2年生全員が参加する海外修学旅行と、希望者が参加できる海外語学研修による異文化交流がある。修学旅行では、台湾を訪れ、姉妹校・臺中家事商業高級中等學校と現地で交流行事を行う。語学研修では、ニュージーランドの姉妹校・ハットバレー高校で、ホームステイをしながら英語を学ぶ。
また、使える英語の習得を目標に、英検やGTEC検定(※3)、校内スピーチコンテストなどの取り組みを実践。希望者は、パスポートのいらない英国ともいわれるBritish Hills(福島県)で行われるEnglish Camp(英語合宿)に参加することもできる。

台湾修学旅行では、現地の大学生との市内散策も企画されている(写真提供:東京都立杉並高等学校)

台湾修学旅行では、現地の大学生との市内散策も企画されている(写真提供:東京都立杉並高等学校)

English Campの授業風景。2泊3日の合宿中の会話は全て英語(写真提供:東京都立杉並高等学校)

English Campの授業風景。2泊3日の合宿中の会話は全て英語(写真提供:東京都立杉並高等学校)

専門的な指導が受けられる部活動

自主を重んじる杉並高では、体育祭(6月)、杉高祭(9月)、合唱祭(2月)などの諸行事は、生徒が中心となって企画・運営している。
部活動も盛んで、13の文化部、16の運動部が活動。このうち約7割の部に、部活動指導員・外部指導員が配置されており、専門的な指導を受けることができる。中でも、吹奏楽部・硬式野球部・水泳部・男子バスケットボール部・サッカー部は同校の重点部活動で、水泳部のインターハイ連続出場や、吹奏楽部の全日本吹奏楽コンクール東京都予選銀賞など、各部が実績を残している。

一般公開されている杉高祭。各クラスや部活動が発表に趣向を凝らす(写真提供:東京都立杉並高等学校)

一般公開されている杉高祭。各クラスや部活動が発表に趣向を凝らす(写真提供:東京都立杉並高等学校)

4団に分かれて競い合う体育祭。全員リレー、大縄跳び、応援合戦などで盛り上がる(写真提供:東京都立杉並高等学校)

4団に分かれて競い合う体育祭。全員リレー、大縄跳び、応援合戦などで盛り上がる(写真提供:東京都立杉並高等学校)

杉並区にある都立校として

杉並高は、同校の教諭による地域住民向けの公開講座を開講している。2024(令和6)年度は3講座を開講。同年5月~7月に行われたビジネス英語資格講座は、好評を博した。
その他、吹奏楽部やダンス部が、杉並区立阿佐谷地域区民センター協議会主催の「子どもフェスティバル」に参加するなど、地域との交流も行われている。
また、杉並高は地域の防災拠点でもある。所在地である成田西4丁目は、「善福寺川緑地・和田堀公園(西地区)一帯(広域避難場所)」に指定されており、自治会(成一自治会)と連携して、防災訓練を行っている。

地域のイベントで、吹奏楽部やダンス部が日頃の成果を発表(写真提供:阿佐谷地域区民センター協議会)

地域のイベントで、吹奏楽部やダンス部が日頃の成果を発表(写真提供:阿佐谷地域区民センター協議会)

基本情報

髙橋聡校長からのメッセージ
本校は建学の精神に「自主・素直・気魄」を掲げ、国内外において社会に貢献する有為な卒業生を輩出してきました。学校の目標として「豊かな国際感覚を備えたグローバル人材を育成する学校」を掲げて英語教育と国際理解教育を推進しています。また、社会が急速に変化する中で、生徒たちには正解が一つではない「問い」に対して、自ら主体的に取り組み、他者と協働し、「納得解」を導く能力を養ってほしいと考え、課題論文作成や発表を通して、探究力と協働性を育成しています。

目指す学校像
・豊かな国際感覚を備えたグローバル人材を育成する学校
・より高い目標にチャレンジする学校
・社会に期待される文武両道の名門校

主な地域活動
・地域住民を対象とする公開講座
・地域イベントへの吹奏楽部などの参加
・地元の自治会と連携した防災訓練

イベント情報 ※詳細は公式HPを参照
・学校説明会:年間複数回開催(例年10月・11月に開催)
・杉高祭(文化祭):例年9月に開催

著名な卒業生
佐久間正英(音楽プロデューサー)、鈴木良雄(ジャズ奏者)、木住野佳子(ジャズ奏者)、田中真弓(声優)、松本まりか(俳優)、木村弘毅(MIXI代表取締役社長)

生徒数(2024年度)
3学年合計:約937名

※1 英語教育研究推進校:東京都教育委員会が指定する、生徒の英語によるコミュニケーション能力の向上を図るために、英語教育を推進する都立高等学校・中高一貫教育校
※2 国際交流リーディング校:東京都教育委員会が認定する、国際交流のモデルとなる都立高等学校・中高一貫教育校。他の都立学校の国際交流に対する意識喚起や機運醸成を促進するために認定している
※3 GTEC検定:「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能の英語力を測定する民間の英語検定。正式名称は「Global Test of English Communication」

図書室(写真)や自習室を設け、学習環境の整備に努めている(写真提供:東京都立杉並高等学校)

図書室(写真)や自習室を設け、学習環境の整備に努めている(写真提供:東京都立杉並高等学校)

運動部の練習拠点でもある体育館(写真提供:東京都立杉並高等学校)

運動部の練習拠点でもある体育館(写真提供:東京都立杉並高等学校)

DATA

  • 住所:杉並区成田西4-15-15
  • 電話:03-3391-6530
  • FAX:03-3398-3767
  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.metro.ed.jp/suginami-h/
  • 取材:せきどまさゆき
  • 撮影:せきどまさゆき
    写真提供:東京都立杉並高等学校、阿佐谷地域区民センター協議会
    取材日:2024年07月17日
  • 掲載日:2024年10月21日