所在地:杉並区下高井戸
創業・杉並転入年月:1974年8月。1977年に杉並スタジオを設立
会社が手がけてきた作品
「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ(映画)「もやしもん」・「もやしもんリターンズ」(テレビ)「STAND BY MEドラえもん」シリーズ(映画)「えとたま」シリーズ (テレビ)「どすこいすしずもう」(テレビ)
テクニカルディレクター 粟飯原君江さんにお話をうかがった。
なぜ杉並に事務所を構えたのか
アニメーションの撮影用スタジオを自社で欲しくて、社長の自宅(八王子)と表参道の本社の間にスタジオを作ろうということで設立されました(笑)。杉並は緑が多いところが良いですね。スタジオは会社っぽくない民家をコンセプトに作りました。スタジオの前の道路が小学校の通学路となっているのですが、壁面が蔦で覆われているので小学生からは謎の建物だと思われているみたいです。
メインの仕事内容
現在は2Dのアニメよりも、CG制作がほとんどです。ゲーム、映画、音楽のプロモーションビデオ(以下PV)などのCG部分を制作しています。最近の杉並スタジオでは撮影素材などのアーカイブ業務が主体になりました。
制作ポリシー
より高いクオリティを目指していることでしょうか。調布にあるスタジオでは山崎貴監督の作品で実写+CG+ミニチュアのセットの合成に取り組んでいます。「STAND BY MEドラえもん」ものび太くんの部屋などはミニチュアで作りました。監督がミニチュア好きだから、という理由もありますが、CGだけではなかなか追い込めない質感など、面白い効果が得られたりします。
区民の皆さんへ
区とアニメの関係についてもっと関心を持って欲しいです。特に杉並アニメーションミュージアムは、唯一のアニメのミュージアム。どんどん足を運んでほしいです。アニメの歴史や勉強になる資料がたくさんありますし、ミュージアムの受付のそばにある大きい柱には著名人のサインがたくさんあって、貴重な場所なんですよ。日本のアニメは生まれて100年になりました。2021(令和3)年は注目の作品が続々公開しています。
読者の皆さんへ
アニメのことだけでなく、いろいろなことを知ろう、勉強しようという気持ちを持ってください。今は調べることは簡単にできるけれども、正しくない情報などもあります。アニメ制作においてもひとつのテーマに対して必ず入れるべき情報と省いてもかまわない情報があります。正しい情報を伝えるにはどの部分が必要か、ということは全体を知らないと判断できません。いろいろな勉強をしておくと日常のものごとに関しても的確な判断ができるようになりますよ。自分の興味の範囲から始めて、勉強してみませんか?