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1990年代

89年ノートパソコンが誕生

■89年ノートパソコンが誕生。(株)ツジデン(高井戸東)、82年LEDディスプレイ用光学フィルムを開発。

70年代に実用化された液晶ディスプレイが、90年代に続々と登場したノート型PCの登場により一大産業に成長。以降、携帯電話、カーナビ、デジカメ、2000年に入ってからの液晶テレビなど用途は拡大。(株)ツジデン、82年LEDディスプレイ用光学フィルムを開発。92年、液晶用「光学フィルム」の製造に着手。液晶市場の拡大に伴い成長を続ける。光学フィルムは液晶表示装置に欠かせない文字や映像をむらなく表示させるための光反射・拡散シートである。

■91年、精工舎(現セイコー)、放射性夜光塗料の全廃を発表。93年、根本特殊化学(株)(上荻)、放射性物質を含まない蓄光顔料「ルミノーバ」を開発。

根本特殊化学(株)、93年「ルミノーバ」を開発。塗料としたりプラスチック原料と混ぜ合わせることで、時計の文字盤や針、リモコンのキーパッド、高輝度避難誘導標識など様々な製品に使用されている。

■91年、廃棄物処理法改正。99年(株)ウインローダー(上荻)、「エコランド」事業スタート。

同法は廃棄物の排出規制・減量化や再生品の利用を、国民と事業者の責務である事を明確にし、排出自体を規制すべき事を謳う。(株)ウインローダー、99年にエコ事業部を発足。創業50年の物流業のノウハウを活かし、企業や家庭の不用品を回収してリサイクルをする「エコランド」を試験的にスタートさせる。同社は回収品にデザインを加えて新たな製品として再生させる「Re-arise」事業に取り組んでいる。

93年、『駅すぱあと全国版』発売

■93年、ヴァル研究所(高円寺)『駅すぱあと全国版』発売。

『駅すぱあと全国版』、定期券を安く分割するための途中駅を算出する「分割定期計算」機能による、交通費コスト削減効果が注目を集める。

■98年、長野オリンピック開催。オークコーポレーション(和泉)、長野五輪のグッズ商品を開発・販売。

オークコーポレーション、長野オリンピック・パラリンピックのグッズ商品化を行い、競技場売店にて販売。記念スタンプメダルなど人気。同社の関連会社である三福商事は70年大阪万博の記念メダルを製造。

■三研マイクロホン(株)(荻窪)、長野五輪でスピードスケートの臨場感を収録するための氷中マイクロホンを開発。

同社は札幌五輪では寒冷地で使用するコンデンサーマイク、東京五輪では周囲の雑音を拾わず、アナウンサー本人の音声だけを拾うマイクなど、プロ仕様の製品を開発。

90年代、燃料電池の開発が本格化

■90年代、燃料電池の開発が本格化。(株)イーエムエス(高円寺)、89年に富士電機(株)より、リン酸型燃料電池の発電システムの模型を依頼される。

二酸化炭素排出量の増大による気候変動、化石燃料の枯渇といった環境・エネルギー問題が深刻化するに伴い、クリーンな化石代替燃料として燃料電池の開発が本格化。(株)イーエムエスが製作する模型は建築・展示・土木用の他、化学プラントなどの工業用模型も多く、常に時代を反映している。

■90年代、携帯電話が急速に普及する。(株)ゴールドスミス(宮前)、携帯電話のコネクターのメッキ加工を数多く手がける。

金のメッキ加工を行うことで、電気抵抗が少なくなり、性能が向上する。

■90年代を通し、社会のデジタル化が進む。

コンピューター制御で文字の形や図形を切り抜く機械や印刷機の登場と普及により、サイン業界は手作業の時代から「切って貼る」時代へ。ミナミ工芸(和泉)、杉並区の路上喫煙禁止のフロアマーキングや、京王井の頭線の鉄道時刻表、乗車位置目標などの制作を手がける。

DATA

  • 掲載日:2008年03月31日