子供の頃にワクワクしながら食べたような、お子様ランチを作りたい。そんな思いから始まった「Baby King Kitchen」は、細部まで店長田中さんのこだわりが溢れている。店内のブランコや滑り台は手作り、お子様ランチは何十回と試食を重ねて完成に漕ぎ付けた。チキンライスには旗が立ち、プリンにはサクランボが乗り、食べた後は誰でもオマケがもらえる。大人も満足のボリュームだが、これでは多すぎるという人のために「小さな君へのお子様ランチ」も。元々客が「映画や絵本の中に出てくる食べ物を実際に食べてみたい」とリクエストしたことから始まったお菓子の家やニシンのパイは、今では定番メニューとなっている。
階下でベルを鳴らすと2階の入り口までベビーカーを運んでくれたり、ソファ席が多かったりと親子連れにも優しい。飾ってあるアイシングクッキーは店内やインターネットで購入可能だが、不定期でクッキー作り教室も開いており、自分で作って結婚や出産のお祝いに友人に手渡す人も多いとか。
元々、散歩しながら個人経営の小さな店を巡るのが好きだったという田中さんは、「高円寺は独自性を出しやすい」と語る。その言葉通り、フランチャイズの店にはない細かなこだわりが楽しい、大人も童心に返れる店だ。2号店も高円寺にあり、こちらはお菓子の家をモチーフにしている。