2015(平成27)年12月にオープンしたPenguin Café(ペンギンカフェ)は、阿佐ケ谷駅北口より松山通りを歩いて約9分。駅前の喧騒(けんそう)から離れた場所にある。大きな窓と、店内のゆとりのある空間が開放感を醸し出し、訪れる人の気分をリラックスさせてくれる喫茶店だ。
店主の二羽(ふたば)信宏さんは阿佐谷在住。「下町風情が残りながら、JR中央線沿線の都会的な感じが共存する阿佐谷に自分が通いたい喫茶店を作りたい」という思いで開業した。「飲み物だけでなく、空間に対してもお金を払ってもらえるような喫茶店を目指し、外装・内装には特に力を入れました。外から中の様子がよく見えることが、店の看板にもなっています」と二羽さんは語る。
コーヒーは、著名な焙煎(ばいせん)業者である福岡の「豆香洞(とうかどう)コーヒー」から、最高品質のコーヒー豆を仕入れ、通常の2倍の量を贅沢(ぜいたく)に使用して、一杯ずつサイフォンで丁寧に入れる。「サイフォンの利点は、決まった量の粉と水をセットすれば、毎回同じ味を提供することができること。また、コーヒーを入れている間、常時ついている必要が無く、手が空く時間ができるので、顧客対応がスムーズになります」と二羽さん。フラスコのまま提供されるこくのあるコーヒーは、通常のカップの1.5杯分と量もたっぷりなのがうれしい。
ブレンドコーヒーは、「阿佐ヶ谷ブレンド」(中深煎り700円)、「文士ブレンド」(深煎り700円)など、地元にちなんだ親しみやすい名称が付いている。SNSでの発信を意識した「ペンギンラテ」(700円)も人気だ。
スイーツはすべて二羽さんの手作りだ。「バスクチーズケーキ」(650円)、「ガトーショコラ」(600円)など定番の他に、「水羊羹」(450円)、沖縄のドーナツ「黒糖サーターアンダギー」(450円)もおすすめ。
▼関連情報
豆香洞コーヒー(外部リンク)
2018(平成30)年9月から、ペットロボットaiboのサイモン君がお目見えし、愛くるしい仕草で店の人気者になっている。毎週日曜日には、午前10時から正午まで、aiboの持ち主とaiboが参加する「サンデーaiboランド」というイベントが開催される。aibo連れでなくても来店可能で、勢ぞろいしたaiboとのふれあいを楽しめる。このイベントのために、初めて阿佐谷を訪れる人もいるそうだ。「この機会に、阿佐谷歩きも楽しんでもらいたい」と二羽さんは語る。
※ペンギンカフェ・オーケストラ:1976(昭和51)年から活動を始めたイギリスの楽団。楽曲は、聴く人をリラックスさせる環境音楽として80年代に一世を風靡した