異世界への穴「ダンジョン」が現れた架空の日本が舞台。主人公・結凪悠真は「ダンジョン」内のモンスターを退治するスギナミ区公務員正式採用を目指し、実地試験に励んでいる。なにかと許可申請手続きを要するお役所仕事に苦心しつつも、背広の上にパワードスーツを身に付け、凄腕だけど面倒くさがりな先輩や、能天気かつ有能な上司らと共に、モンスターを倒し続ける。
少年ジャンプのウェブマンガサイト「少年ジャンプ+」にて2019(平成31)年2月まで連載、コミックス全4巻が出版されている。原作は、杉並区に暮らしていたことがある春原ロビンソン氏、作画は今作が初コミックスとなった佐藤祐紀氏が担当。
舞台のモデルを杉並区にしたのは、ボクが上京し初めて一人暮らしをした土地で愛着があり、実際住んでいたので主人公たちの生活が想像しやすく、東京だけど都会すぎず公園なども多く生活感があるところもポイントでした。(当時)住んでいたところは杉並区立中央図書館が近く、よく行って本を読んでいました。
公務員の知り合いが多かったので話を聞いたり、公務員あるあるみたいな本を何冊か読んだりしました。あとは連載前に公務員試験の勉強もしました。勉強をしていたのと同じ喫茶店で、その後マンガの仕事もしていたので、喫茶店の人に「この人、公務員の勉強してたのにあきらめてマンガ描き始めた…!」と思われてないか心配です。
『スギナミ討伐公務員』、もしよろしければ読んでみてください。
杉並が舞台の異世界もので公務員が戦うというユニークな設定に驚く。結凪が勤めるスギナミ区役所は現実の杉並区役所を彷彿(ほうふつ)させる外観で、青梅街道や阿佐谷パールセンター商店街をイメージしたようなダンジョンも登場。結凪が所属する攻略課が御用達にしているマニアックな武器店はオギクボにある。また、協定を結んでいるコウトー区やナカノ区の職員たちと、互いの得意分野を生かして共闘する姿も描かれる。
王道バトル漫画らしい勢いのある展開なので、一気読みをおすすめしたい。どんな困難があっても前向きな結凪のセリフに元気づけられるだろう。