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ラーメン二葉

熟成中華そば(820円)。低温調理した肩ロース肉がぜいたくに丼を彩る

熟成中華そば(820円)。低温調理した肩ロース肉がぜいたくに丼を彩る

ツルツル自家製麺が、スープの魅力を惜しみなくすくい取る

豊富なメニューが自慢だが、メインは煮干しなどの魚介類のだしが効いたやや濃い醤油味のスープと豚の背脂が特徴の「背脂煮干ラーメン」。その他に「熟成中華そば」「黄金色の塩ラーメン」などがある。豚バラ肉と低温調理した肩ロース肉、これら2種類のチャーシューが、スープごとに使い分けられている。「特製」と銘打たれたラーメンには双方のチャーシューが丼を豪華に覆う。
「結局全部自分でやりたいんですよ」と語る店主の小林さんは、麺から自分で作る。外注したこともあったが納得がいかず、客席のスペースを犠牲にしてまで製麺の部屋を設け、麺の開発に挑み続けた。たどり着いたのが「平打ち手揉み(てもみ)麺」。平たく波打つ麺はスープをしっかり絡め取り、コシはしっかりしているのにツルツルした歯ごたえで軽やか。今は全てのラーメンに採用している。

特製背脂煮干ラーメン/1,420円/麺200g。「特製」はどれも2種類のチャーシューが山盛りだ

特製背脂煮干ラーメン/1,420円/麺200g。「特製」はどれも2種類のチャーシューが山盛りだ

仕込み中の店主・小林さん。湯気との闘いだ

仕込み中の店主・小林さん。湯気との闘いだ

先代とは違う味で勝負したい

小林さんがラーメンを作り始めたのは1993(平成5)年、23歳の時。大学卒業後企業に就職したが、天沼でラーメン店を営んでいた叔父が病に倒れ、その家族を助けるべく店を手伝うことになった。だが、叔父に学べたのはわずか1週間、以来独学である。引き継いだ当初、客足は遠のくばかり。叔父の味の再現に苦心し続けたが、ある日「先代の味にとらわれるのはよくない。違う味で勝負したい」と決意。独自の味を開発する上でヒントにしたのは、新潟県燕市の名物「背脂煮干ラーメン」。これをベースに工夫を重ね、2007(平成19)年上荻に新店を立ち上げ、看板メニューにした。たちまち荻窪では新鮮な味として話題を呼んだという。5年後、先代の店は閉じ、上荻店のみに注力、今も安定したにぎわいを誇る。新店開業以来15年間店主を支えているスタッフは、「居心地がいいんです。店長が優しいから」と笑う。この店の隠し味は、優しさかもしれない。

自家製麺はここから生まれる(写真提供:ラーメン二葉)

自家製麺はここから生まれる(写真提供:ラーメン二葉)

限られた空間を最大限に活用し、テーブル席も配置

限られた空間を最大限に活用し、テーブル席も配置

店舗情報

【こだわり】たゆまぬ研究と進化、すべてはうまいもんを作るため

・他ラーメン:背脂煮干つけ麺、熟成肉ワンタンメン、黄金色の塩肉ワンタンメン、ジャンク油そばなど
・メニュー:元祖肉飯、炙りチャーシュー飯など/トッピング:味玉、メンマ、のり、山盛り温野菜など/小盛140g、中盛300g、大盛400g
・ラーメン専門店
・カウンター4席、テーブル4卓7席
・子供可
・2007(平成19)年1月開業

荻窪駅西口から徒歩約1分。青梅街道から少し入ったところにあるので静か

荻窪駅西口から徒歩約1分。青梅街道から少し入ったところにあるので静か

DATA

  • 住所:杉並区上荻1-16-14
  • 電話:非公開
  • 最寄駅: 荻窪(東京メトロ丸ノ内線)  荻窪(JR中央線/総武線) 
  • 営業時間:11:00-15:00 / 17:00-21:00
  • 休業:月曜
  • 補足:土・日曜祝日:11:00-20:00
  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.instagram.com/ogikubo_futaba/?hl=ja
  • 取材:タタカロ
  • 撮影:タタカロ
    写真提供:ラーメン二葉
    取材日:2022年05月31日
  • 掲載日:2022年06月27日
  • 情報更新日:2023年09月21日