大入さんは、区立阿佐ヶ谷中学校の卒業生。「保育園の時から、将来の夢はパティシエール。おすし屋さんを営む両親の姿を見て育ち、お手伝いを通じて商売が身近だったため、将来自分のお店を持つことを自然と決めていました」。東京製菓学校で学んだ後、都内のフランス菓子店での修業を経て2018(平成30)年にハーモニカを開店。
2階のイートインスペースは、青梅街道のイチョウ並木を望み、散歩途中に立ち寄れる場所として地元の人に愛されている。
空き瓶のリサイクル活動にも積極的。「プリンやゼリーなどの空き瓶を、次回ケーキをお買い求めの時にお持ちいただくと、その時の合計金額から瓶代をお値引き(瓶の種類によって30~50円)しています」
ブラジルの菓子は、種類も豊富でぜひ一度は試してみたい。大入さんによると、現地の菓子は「素材の味を生かした素朴さ」と「際立つ甘さ」が特長。「ハーモニカでは、本場のブラジル菓子の良さを大切にしつつ、より日常に食べやすい甘さに調節するなど、工夫をしています。ミルキーで濃厚な味わいのブラジル菓子は、コーヒーとの相性がぴったりです」
「にんじんケーキ」はニンジンたっぷりのしっとりした土台にチョコレートをかけたブラジル定番のスタイル。チーズとグアバを使った甘酸っぱい焼き菓子、「ロミオエジュリエッタ」は通年販売の人気商品だ。生キャラメルのような「ブリガデイロ」は、パーティーや誕生日会には欠かせないブラジルの代表的な菓子。
大入さん厳選の農家直送フルーツを使ったケーキも人気だ。練馬産の樹上完熟イチゴ、長野の夏イチゴ、宮崎のマンゴー、青森のブルーベリーやリンゴ、愛媛のハッサク、徳島のスダチやユズ等のかんきつ類など、旬の素材を生かしたショートケーキやタルトはフレッシュな味わい。
日替わりでショーケースに並ぶスイーツ(6~8種類)は、公式Instagram(インスタグラム)でチェックできる。その他にクッキーなど日持ちする焼き菓子も販売。事前にリクエストすればケーキ1個から予約注文も可能なので、気になる商品がある人は気軽に相談してほしい。