手作り豆腐と、豆乳を使ったドーナツやクッキーなどの菓子を製造販売する「とうふ屋らるご」。西荻窪駅から徒歩約13分の青梅街道沿いにあり、2008(平成20)年5月に開店した。店名は音楽の速度表記「Largo」に由来しており「らるごの製品を味わいながら、ゆったりと豊かな気持ちになれるように」との願いが込められている。
豆腐や菓子に使用しているのは、宮城県産の大豆優良品種「ミヤギシロメ」から作られた豆乳。コクのある味と香りに定評があり、「らるご」のおいしさを支えている。パン作りに使用するために豆腐を購入する店もあるそうだ。
杉並区役所でも定期的に販売しているほか、「すぎのこマルシェ」(※1)や「すぎなみフェスタ」などのイベントにも出店している。
人気ナンバーワンは豆腐を練りこんだ「とうふドーナツ」(5個入り250円)。もちもちした食感と素朴な甘さが幅広い年代に好評だ。丸い小粒の「おからクッキー」(5個入り100円)は、チョコチップ・くるみ・ココアなど日によって違う種類が並ぶ。クッキーの材料に使用している乾燥おからも、家庭での料理やおやつの材料として販売している。このほか、豆乳の甘みを生かした「豆乳プリン」(100円)や、ゴマ・紅茶など9種類の味が楽しめる「パウンドケーキ」(150円)もおすすめだ。
定番の手作り豆腐は「寄せ豆腐」(220円)や「ざる豆腐」(280円)、黒ごまと蜂蜜が入り、ほんのり甘い「黒ごま絹之介」(130円)などがある。
運営は障害者を支援する「NPO法人ラルゴ」が担い、製造販売は障害のある方々が行っている。運営に関わる河野さんは「おいしい豆乳の香りや甘みをぜひ味わってみてください。お店を通して、障害を持った方々が地域の方々と共に、生き生きと心豊かに過ごせるように、今後もたくさんの方々とつながる場を作っていきたい」と話す。杉並区の「心のバリアフリー協力店」(※2)でもあり、障害のある方、高齢者、小さな子供連れの方も安心して買い物できる。
※1 すぎのこマルシェ:農福連携農園すぎのこ農園で開催。2022(令和4)年度は毎月第2(11月は第3)土曜日、午前10時~12時に杉並産の野菜や花などを販売。売り切れ次第終了
※2 心のバリアフリー協力店:障害者・高齢者・小さな子供連れの方などに配慮した対応(心のバリアフリー)を心掛けていたり、自動ドアやベンチなど区指定の設備が1つ以上ある「誰もが利用しやすい店」。協力店には店頭などにステッカーが貼られている