高井戸駅南口より徒歩約4分、コーヒー豆の専門店Coffee Beans Shop(コーヒービーンズショップ)高井戸は環状8号線から見えるところにある。店主の大野さんは、生まれも育ちも高井戸で、「環八」ができる前から地元を知る。店名に「高井戸」を入れたのは「“高井戸といえばコーヒーのおいしい町”と言われるようにしたい」という思いからだ。
大野さんは高校生の頃からコーヒー好きで、よく喫茶店に行っていた。大学生の時にスキーが趣味となり、就職先は好きなものを両立できる北海道のコーヒー製造会社を選んだ。豆の焙煎(ばいせん)加工や販売、豆専門店の立ち上げなどに関わり、やがて社内で「歩くコーヒー教本」と頼られるほど、なんでも相談できる存在になったという。
定年退職後、地元に戻り、こだわりのある豆を扱う本気のコーヒー豆屋を作ろうと考え、2018(平成30)年3月10日にオープンさせた。
コーヒー製造会社にいた時から世界トップクラスの品質を誇る農園の豆を取り扱っていたので、市場にあまり流通していないグアテマラのエル・インヘルト農園の豆とも、この店で出合うことが可能だ。豆は生産国および生産地域によって入荷時期が異なり、10月初旬にのみ登場するパナマのエスメラルダ農園の「ゲイシャ種」も人気のコーヒー豆の一つ。この農園とは約20年の付き合いになるという。
初めて豆を買いにきた客への対応は、丁寧に要望を伺うところから始まる。酸味や苦み、香りの好みを聞き、さらにはアルコールを飲むかどうかも確認し、どのような豆を購入したらよいかアドバイスしている。コーヒーに関する知識が豊富な大野さんなので、気軽に相談してほしい。