ワセダクラブ・ラグビーDiv.は、特定非営利活動法人 WASEDA CLUB(通称、ワセダクラブ)が運営するラグビースクールだ。上井草駅から徒歩約2分、早稲田大学ラグビー蹴球部(しゅうきゅうぶ)の活動拠点である天然芝のグラウンドで活動している。「ラグビーをする環境としては、都内最高レベルにあるといえます」と理事兼指導者の後藤禎和さんは快活に話す。
ワセダクラブは2003(平成15)年7月、早稲田大学の協力とアディダス・ジャパンの提携を受けて設立。「当時、文部科学省が総合型地域クラブの創設の必要性を訴えており、大学や企業には、その活動拠点としての期待が寄せられていました。それが後押しとなり、早稲田大学側も使命感を持ってクラブ設立に至りました。ラグビー・アメフト・ボート・サッカーの4種目からスタートし、今は16種目のスクールがあります」
ラグビースクールは4歳~中学生までが対象で、現在約330名が所属。1学年定員30名に対し、指導者は3~4名。小学生以下は日曜日、中学生は土曜日に練習をしている。
幼児など小さいうちは、楽しくプレーすることがメイン。けがをしない転び方も学べる。小学生は通常の練習に加え、近隣チームとの試合や、神奈川・千葉・埼玉・群馬・栃木のチームとの交流試合を通して技術を磨く。2009(平成21)年から開催しているワセダクラブカップには、小学5・6年生が全員出場するそうだ。「ラグビーは心の育成にもなります。例えばタックルされても前へ前へと進むことで、諦めない気持ちが鍛えられる。誰かが失敗しても、すぐに他の子がフォローに入ってボールをつなぐことで、思いやりの気持ちが育つ。社会に出たときも、この学びは通用すると思います」
遠征で沖縄県や北海道などに行ったときは、観光を楽しむこともあるという。
OBには、中学から学んだラグビー日本代表・松島幸太朗選手をはじめ、ラグビー以外の道で活躍している清宮幸太郎選手(北海道日本ハムファイターズ)、松山恭助選手(フェンシング)、安村直樹アナウンサー(日本テレビ)などがいる。後藤さんは「生徒は、ワールドカップ出場を目指す者、体を動かすことを目的としている者などそれぞれですが、皆、少しでもうまくなりたいと思って通っています。これからも人間育成にこだわって指導していきたい」と語る。
生徒の募集は2~3月に行っており、体験も随時受け付けているとのこと。中学生は、世界で通用する選手を目指す「ラグビーアカデミー」コースもある。また、大人を対象としたシニアチームがあり、初心者も上級者もラグビーを楽しんでいる。「2023(令和5)年はワールドカップイヤーです。興味を持った方は、年齢に関わらず、ぜひ最高の天然芝がある上井草のグラウンドへ来てください!」