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ヨガ(ハタヨガ)

独自の世界観を持つ、ヨガ実践中の織笠さん(写真提供:織笠和美さん)

独自の世界観を持つ、ヨガ実践中の織笠さん(写真提供:織笠和美さん)

長い外国での生活をきっかけに出合ったハタヨガ

杉並区生まれの織笠和美さんは、区を中心としたヨガクラスで、ハタヨガ(※1)を指導している。
織笠さんは美術大学を卒業後、スペイン、フランス、コートジボワール、インドなど世界各地を旅し、海外に居住した経験を持つ。
1992(平成4)年、スペインで開催されたバルセロナオリンピックの時にはバルセロナに住んでおり、日本から来るビジネスマンのために、スペイン語通訳の仕事をしていた。29歳から3年間、コートジボワールで美術教師、その後フランス(パリ)でパターンの勉強、のち8年弱日本のアパレル企業に入り、アジア各国(インド、タイ、ベトナム)の駐在員として働く。日本に戻ってから、長い外国生活による心身の疲れを癒やすために、近隣のスポーツジムに通ったことが、ヨガを始めるきっかけになった。もっとヨガを知り、指導できるように資格を得ようと、日本より住み慣れたスペインで、ヨガアライアンス(※2)認定講師の資格を取得した。

海外でヨガレッスン中の織笠さん(写真提供:織笠和美さん)

海外でヨガレッスン中の織笠さん(写真提供:織笠和美さん)

スペインでのヨガ指導(写真提供:織笠和美さん)

スペインでのヨガ指導(写真提供:織笠和美さん)

自分の中で目覚めていない所を発見してほしい

織笠さんにヨガの指導について伺った。
「興味のある人がヨガを行うために集まってくれればいい。体が硬いとか、他の人よりもうまくできないなどと思わずに、参加してもらいたい。吸って吐いてといった呼吸があってこそ生きている。呼吸は命と直結している。自身の内側の生命を使って、自分の可動域を全て使い切る。せっかく生を授けられたなら、使い切ってみよう。自分の中で目覚めていない所を発見してほしい」という信念のもとに指導しているとのこと。初心者にハタヨガを簡単に伝えたいという。
クラスでは「難しい説明はせずに、その日に集まったメンバーを見て、陰的ポーズを増やしたり、陽的要素のある太陽礼拝を行ったりする。
その人がなりたいと思う自分自身を想像したらそうなるように、自身の呼吸が体の中の隅々まで行き渡るように誘導することを心掛けている。ヨガを行うことで自分らしい時間を過ごしてほしい」と語ってくれた。

ヨガの動きを教わる皆さん(浴風会にて)

ヨガの動きを教わる皆さん(浴風会にて)

先生の声掛けで自然に体が動く様子(浴風会にて)

先生の声掛けで自然に体が動く様子(浴風会にて)

ハタヨガは、ライフワーク

2023(令和5)年現在、織笠さんは、区との協働事業で一部のゆうゆう館でヨガ教室を開いているほか、区内の高井戸地域区民センター・浴風会(※3)・中道寺でハタヨガを指導している。
指導を始めて10年になるが、活動場所を広げたり、受講者を多くしたりするのではなく、自分の周りを温めたいという思いが強いそうだ。
「自分の言葉がその人に伝わるという距離感を持ちたい。話を聞くこともヨガの一つ。レッスン開始まもなく“今日は何の選択をしましたか”と問いかけると、“いつもと違う道を通ってこちらに来ました”などと答えてくれる方も多くて、このような話のやりとりの時間そのものがヨガだと思っている。これからも地域密着型で年配者の方たちと共にできることをしていくことがライフワーク」と織笠さんは語る。
ハタヨガに興味のある方は、連絡を取ってみてはいかがだろう。

▼関連情報
すぎなみ学倶楽部 歴史>記録に残したい歴史>高井戸の浴風園-高齢者福祉のさきがけ

※1 ハタヨガ:30種類以上あるといわれるヨガのうち「ポージング」と「呼吸」を重点的に行うもの
※2 ヨガアライアンス:米国に本拠を置く、世界最大規模のヨガ資格認定団体 
※3 浴風会のヨガは、浴風会ケアハウス入所者のみ受講可

ヨガ(中道寺にて)(写真提供:織笠和美さん)

ヨガ(中道寺にて)(写真提供:織笠和美さん)

ヨガについて感性豊かに語ってくれた織笠さん

ヨガについて感性豊かに語ってくれた織笠さん

DATA

  • 公式ホームページ(外部リンク):https://tantiyoga.jimdofree.com/
  • 取材:SATOKO
  • 撮影:SATOKO
    写真提供:織笠和美さん
    取材日:2023年09月01日
  • 掲載日:2023年09月19日