厳選された中太の麺はどのスープにも合う。ランチは半ライス付き
青梅街道沿い、井草八幡宮の大鳥居の正面にあるらーめん 天の道。店長の市川繁雄さんは「まず食べてみてほしいのは“もやし味付玉子らーめん”です。“しょうゆ味”“しお味”“みそ味”“和風しょうゆ味”“ピリ辛味”が選べ、つけ麺にもできます」とにこやかに話す。
「もやし味付玉子らーめん しょうゆ味」は、味玉の濃いオレンジ色の黄身と、鮮やかな緑のネギのコントラストが食欲をそそる一杯。背脂のコクを加えた豚骨スープに麺がよく絡み、大きく柔らかいチャーシューと、たっぷりのもやしのしゃきしゃき食感が楽しめる。
他にも「担々麺」「油そば」など種類が豊富で、季節限定メニューもあり、何を食べるか迷うほどだ。「常連さんは、今日はどれにしようかなといろいろなメニューを選んでくれるんですよ。遠方から定期的に通ってきてくれるお客さんもいます」
市川さんは生まれも育ちも杉並だ。「杉並は交通の便がいいので、若い頃はよく車であちこちのラーメンを食べに行きました。子育ても杉並です。“天の道”という店名は、息子が小さい頃好きだった仮面ライダーカブトの主人公の名前とセリフが由来なんですよ」
開業は2005(平成17)年。それまでに「野方ホープ」「ぶぶか」などの有名店をはじめ、10店ものラーメン店で修業を積んだという。「いろいろな店を見てきて、自分なりのやり方に落ち着きました。スープは、ゲンコツ・アタマ・アシ・セガラの豚骨4種類と、野菜5種類を10時間煮込んで作ります。豚骨を4種類使っている店は少ないんですよ。“和風らーめん”には魚介のだしも使っています。チャーシューは肩ロースです。チャーシューをゆでる時、背脂も一緒にゆでます。別にゆでる店もありますが、いい脂が出るので無駄にしたくないので。店内を清潔にすることも大切にしています」
夏は限定の冷やし中華や各種つけ麺、冬は「みそ担々」が人気だ。「“みそ担々”は“みそらーめん”をベースに、秘伝の味噌だれ・ひき肉・3種類のごまを合わせています。マイルドな辛さがポイントです」。丼の真ん中に乗った味噌だれの塊がインパクト大だ。市川さんのお勧めの食べ方は、最初は味噌だれを混ぜずに味わって、その後に混ぜながら食べる「二度おいしい」方式。辛みだけでなく旨味もしっかり堪能できる。「寒い冬には体の芯から温まりますよ。井草八幡宮の初詣の期間も休まずオープンしているので、ぜひ立ち寄ってみてください」