最大の特色は、調理高等科では卒業と同時に国家資格である調理師免許が取得できることだ。同科には「調理コース」と「スイーツ・パンコース」の2つがある。学校は社会経験を得られるアルバイトを推奨しており、飲食店などで経験を積む良い機会になっている。卒業後はホテルや飲食店、学校給食業界などに就職するほか、大学や専門学校に進学する道もある。2023(令和5)年にはスイーツ甲子園(※2)で健闘し、東日本ブロックベスト12に入った。
情報高等科では、カリキュラムの約1割をeスポーツ(※3)の授業に割り当てており、ゲームクリエイターを目指す生徒も多い。基本情報技術者試験やITパスポート試験など、在学中に各種の資格取得に挑戦できるのも魅力だ。卒業後は就職のほか、専門学校に進んで即戦力になる専門的な技術を身に付けたり、より深く学ぶために大学に進学したりできる。
藤井弘晶校長は学校近辺の環境について「自然豊かで閑静な住宅街。生徒が公園を利用することも多いが、好意的に受け入れてくれているので感謝しています」と語る。近隣の区立勤労福祉会館・西荻地域区民センターで毎年春に行われる「西荻センターまつり」では、先生方のサポートの下で調理高等科の生徒が出店し、料理の味や接客が好評だ。また、地域の中学生とその保護者を対象とした「食育教室」も開催。地域とのコミュニケーション、社会貢献の大切さを学んでいる。
藤井弘晶学校長からのメッセージ
職業人のみならず人間として大切な「まじめで偽りのない誠実さ」「勉強や仕事に一生懸命励む勤勉さ」「他の人のために献身的に働く奉仕の精神」といった素養を身に付けるための教育に力を入れて取り組んでいます。生徒自身が積極的に学ぼうとする意欲を持ち、教員が知識と技術と愛情をもってそれに応える、まさに「啐啄同時(そったくどうじ)」を体現する学校が「野田杉」だといえるよう、生徒と教員が共に積極的かつ前向きな姿勢をもって取り組んでいける環境づくりに尽力して参ります。
教育目標
「誠実・勤勉・奉仕」を校訓に、心身ともに健康で豊かな人間性の育成を目指します。
主な地域活動
・西荻地域区民センター「西荻センターまつり」への出店参加
・「食育教室」の開催(中学生と保護者対象)
イベント情報
・各種体験入学プログラム:学校の公式ホームページを参照
・学園祭「杉学祭」(在学生と保護者対象)
学生数(2023年12月現在)
全3学年合計約270名
※1 高等専修学校:文部科学省の定めた高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関であり、中学卒業者を対象に、社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行う
※2 スイーツ甲子園:高校生のスイーツ日本一を決定するイベント
※3 eスポーツ:「エレクトロニック・スポーツ」の略。コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称