日本大学第二中学校・高等学校ラグビー部

女子部員も男子部員も一緒に同じメニューで練習

女子部員も男子部員も一緒に同じメニューで練習

長い歴史のある中高一貫校のラグビー部

進学校でありながら部活動が盛んなことでも知られる日本大学第二中学校・高等学校(以下、日大二中高)。運動部、文化部を合わせて42ある部活の中でも、ラグビー部は、学校創立から3年後の1929(昭和4)年に創部された歴史ある部だ。全国高等学校ラグビーフットボール大会にも4回出場、うち1回は準優勝(※)も経験している。
とはいえ、同校に入学してから初めてラグビーに触れる部員が多く、現監督の松木丈実先生も中学2年生でラグビーと出合い、大学、社会人ラグビーへと進んだ同校の卒業生だ。中学・高校で一つの部を形成し、幅のある年齢層の中で、部員たちは刺激し合い、成長していく。

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放課後の練習風景。どの部員も表情が生き生きとしているのが印象的だ

放課後の練習風景。どの部員も表情が生き生きとしているのが印象的だ

勝利は、人間としての成長の先にある

団体競技やコンタクトスポーツの部活が部員数を減らす近年の傾向の中で、日大二中高のラグビー部も2020(令和2)年以降は他校との合同チームでの公式戦参加を余儀なくされている。「単独チームの方が強くなれるのは明らか。けれど、弱くてもいいんです。勝つことは大事だけど、一番大事なのは、部活を通じて人間力を養うこと。その延長線上の目標として“花園”を置く、というのが部活としての本来の姿」と松木先生は話す。「人間性が高まるとラグビーも強くなるよって、生徒にはよく言います。予算という形で他の生徒に支えてもらっているんだ、応援してもらえる部・部員であってほしい、ともね」
部員は、日本代表の試合でボールパーソンを務めたり、お祭りに神輿の担ぎ手として参加したりするなど、練習以外の活動も大切にしている。「支える人がいて物事が成り立っていることがわかるし、いろんな人と触れ合う貴重な機会になりますよ」と、松木先生。

「後輩たちとラグビーができるのは楽しいです」と話す松木先生

「後輩たちとラグビーができるのは楽しいです」と話す松木先生

いつでも強い気持ちで

2024(令和6)年6月現在、中学・高校を合わせて16名の部員(うち女子2名)が、週5回、グラウンドで汗を流す。高校生部員は2024年度東京都高校春季大会に合同チームの一員として出場し、1回戦は86対0と快勝したものの、2回戦は14対118と大敗を喫した。現キャプテンの安江竣さんは「いつも、強豪校に一泡吹かせてやりたいという意気込みでやっています。大差で負けている時でも、最後の最後まで“ワントライでも取ってやろう”という気持ちで戦っています」と頼もしい。
松木先生も「優しい生徒が多くて、もっと熱量が欲しいと思うこともありますが、みんな一生懸命やっています。強豪校と対等に勝負できた!という試合を一つでも多く経験してほしい」とエールを送る。

※準優勝は、第37回大会/1957(昭和32)年

中学1年生から高校3年生まで、上下の隔てがなく仲良く練習に励んでいる

中学1年生から高校3年生まで、上下の隔てがなく仲良く練習に励んでいる

「体をぶつけあった仲間は特別。ぜひラグビー部に来て」と安江キャプテン

「体をぶつけあった仲間は特別。ぜひラグビー部に来て」と安江キャプテン

DATA

  • 住所:杉並区天沼1-45-33
  • 電話:03-3391-0223
  • FAX:03-3398-1915
  • 最寄駅: 荻窪(東京メトロ丸ノ内線)  荻窪(JR中央線/総武線) 
  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.nichidai2.ac.jp/about/club_sports/rugby/
  • 出典・参考文献:

    日本大学第二中学校・高等学校 公式ホームページ https://www.nichidai2.ac.jp/
    「全国高校ラグビー大会とは」J sports 公式サイト

  • 取材:夏野あや
  • 撮影:夏野あや
    取材日:2024年6月11日
  • 掲載日:2024年09月23日