夏休み、田舎のおばあちゃんちの裏の田んぼにたくさんのトンボが飛んでいた・・・なんて思い出のある人は多いだろう。杉並に住んでいるあなたも時折見かけるトンボにふと疑問を抱くことはないだろうか?杉並にトンボが棲めるような場所があっただろうか?
トンボは杉並のどこに棲んでいる?
トンボ幼虫のヤゴの多くは水の流れの少ない池などに住み、蚊の幼虫(ボウフラやアカムシ)やイトミミズ、メダカやおたまじゃくしなどを食べて育つ。成虫になると陸上で肉食生活をし、秋になると再び水辺に卵を産みにやって来る。
区内には善福寺池や妙正寺池などの池のほか、学校内の理科の観察池やビオトープなどがある。このような池にトンボは卵を産みに来る。
トンボは水面に反射した光を目指して飛んでくる
夏の終わり、プールの水面にやってくるトンボたち。屋上プールでもこんなところにわざわざ来るのだろう。あんな所に産卵したってしょうがなくないのか!
トンボは、光るものを水面と認識しつつ飛翔する習性がある。
プールの水はオフシーズンの間も防火用水として貯め置かれる
プールの水は満水にすると約200t。水道料金にして約30万円かかる。市街地に点在するこの貴重な水ガメはオフシーズンも捨てることなく防火用水として貯め置かれる。その間に落ち葉や土ぼこりがたまる。
プールの底はトンボの楽園だった!!
冬越ししたアカネ系トンボの卵は春にふ化する(ギンヤンマ、シオカラトンボ、イトトンボなどは年内にふ化しヤゴで越冬)。その間、風で飛んできた落ち葉や土ぼこりと共に植物性プランクトンや動物性プランクトンの卵が飛んで来る。プールの中で植物性プランクトンを動物性プランクトンが食べ成長していく。そこへコミズムシ、マツモムシなどのほかの虫たちが飛んできてプールの中には様々な生き物でいっぱいになっていく。それらをえさにトンボの幼虫(ヤゴ)も成長する。