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豊かな緑と水に恵まれた「青梅市」取材日記

タオルメーカー、ホットマンを訪問し、ホットマンベビーのキャラクター「マーシャ」と記念撮影。青梅限定タオルもかわいい

タオルメーカー、ホットマンを訪問し、ホットマンベビーのキャラクター「マーシャ」と記念撮影。青梅限定タオルもかわいい

森林ボランティアの活動に参加

「杉並区の交流自治体・東京都青梅市に来たよ~。まずは森林ボランティアの活動にチャレンジ!」
区内から電車で約1時間、JR青梅駅に着いたなみすけは、区と青梅市との共催講座「森林ボランティア育成講座」(※1)が行われる「青梅の森」に向かった。この周辺には足場丸太を得るために人工林が作られたが、時代とともに足場丸太が使用されなくなると放置されてしまったという。森守会(もりもりかい)代表の林さんは「放置された林は見た目が暗く怖いだけではなく、水と空気を作り、土砂流出等の災害を防止するという本来の役割を果たせなくなってしまうんです」と説明してくれた。
「森林を生かすには、きちんとした手入れが必要なんだね」
ラジオ体操で体を温めた後、やる気満々で作業場へ向かうなみすけ。NPO法人 青梅林業研究グループの中島さんから木の選別方法を習った後、間伐のデモンストレーションが始まった。
「わぁ!ギーギーバサーッて木が倒れていく!すごい迫力~」
この森では、青梅市などの小学生の林業体験も行われているそうだ。
「杉並の小学生にも、ぜひ体験してもらいたいな」

▼関連情報
すぎなみ学倶楽部 文化・雑学>杉並の交流自治体>青梅市
杉並区>杉並の交流自治体>青梅市(外部リンク)
東京都青梅市公式ホームページ(外部リンク)
青梅市ホームページ>青梅の森(外部リンク)
森林ボランティア 森守会(外部リンク)
NPO法人 青梅林業研究グループ(外部リンク)

第10期「森林ボランティア育成講座」修了記念品

第10期「森林ボランティア育成講座」修了記念品

「手入れされた林の地面には、緑が生い茂るんだよ~」

「手入れされた林の地面には、緑が生い茂るんだよ~」

なみすけもチームの一員となって間伐にチャレンジ

なみすけもチームの一員となって間伐にチャレンジ

青梅の味を引き継いでいく柳丸

森林整備の大切さを学び、市街地へ向かったなみすけ。
「青梅といえば青梅せんべいが有名。すぎなみフェスタや久我山ホタル祭りなどのイベントでもおなじみの柳丸(りゅうまる)へ行ってみよう」
柳丸は、1945(昭和20)年、加藤栄次郎社長の祖父が青梅駅前で1枚ずつ焼き上げた青梅せんべいを座売りしていたことが始まりだという。
「青梅せんべいは、ほんのり甘くてやさしい味だね~」
近年は、せんべいに写真などをプリントした商品が人気。加藤社長も「青梅マラソン開催時に販売したプリントせんべいが、各地から来ていただいた方々のお土産として大変好評でした」と話す。また柳丸では、閉店した菓子店の看板商品「オーメ・ノーブル」や「オーメ・サブレ」を、青梅の人気菓子を失いたくないという思いから引き継いで販売している。
「お店の垣根を越えて味を守っていくなんて、青梅愛が感じられるなぁ」

▼関連情報
柳丸(外部リンク)
すぎなみ学倶楽部 文化・雑学>杉並のイベント>すぎなみフェスタ
すぎなみ学倶楽部 文化・雑学>杉並のイベント>久我山ホタル祭り

区内のイベントなどで販売される、なみすけのプリントせんべい

区内のイベントなどで販売される、なみすけのプリントせんべい

大きな看板が目印。製作チーム担当の加藤専務とパチリ

大きな看板が目印。製作チーム担当の加藤専務とパチリ

紅葉真っ盛りの遊歩道を歩く

柳丸で販売しているアツアツの揚げまんじゅうをごちそうになり、元気いっぱいになったなみすけ。季節ごとに美しい景色を楽しめる「御岳(みたけ)渓谷遊歩道」を散歩することにした。この日は雲一つない秋晴れで、多くの観光客が楓橋(かえでばし)の近くから色鮮やかな紅葉の写真を撮影していた。
「楓橋はつり橋だから人が通るとちょっとゆらゆらする~。橋の真ん中から下をのぞくと、高くてびっくり!」
橋を渡り切ると、西側に寒山寺の梵鐘(ぼんしょう)が見えた。
「この鐘は誰でもつけるんだね~。よーし、ぼくも挑戦」
ゴーン!少し高い鐘の音が辺りに響き渡った。再び楓橋を渡り、JR御嶽駅に向かい遊歩道をてくてく…。
「黄色いゆずがいっぱいなっているね~」
香りがよいことで有名な沢井ゆずは、江戸時代の参勤交代の際に殿様へ献上されていたそうだ。現在は沢井ゆずを使ったようかんやパウンドケーキなども作られている。
「遊歩道のそばで手作りのゆずジャムを売ってるよ。おいしそう~」

▼関連情報
一般社団法人 青梅市観光協会>御岳渓谷遊歩道(外部リンク)

秋には鮮やかな紅葉が見られる御岳渓谷遊歩道

秋には鮮やかな紅葉が見られる御岳渓谷遊歩道

渓谷ではカヌーやロッククライミングなどアウトドアスポーツも盛ん

渓谷ではカヌーやロッククライミングなどアウトドアスポーツも盛ん

国内有数のタオルメーカー、ホットマンへ

JR御嶽駅から車で約20分。青梅市に本社があるタオルメーカー、ホットマンを訪ねた。
「杉並にもホットマンの直営店があるんだよ~」
本社に隣接した青梅店の建物は昔の工場を利用したのこぎり屋根が特徴的で、店内には優しい色合いの商品が並んでいる。経営サポート室長の平谷さんが、ホットマンの歴史を教えてくれた。オーナーの田中家が江戸時代から農業のかたわら青梅縞(※2)などの着物地を作っており、1868(明治元)年に絹織物業として創業。以降、青梅夜具地(※3)、服地と、その時代に合った商品を生産し、1963(昭和38)年からはタオルを製造している。全作業工程を自社で行うことで、吸水性抜群の「1秒タオル」の開発にも成功。最近はSDGs(持続可能な開発目標)にも積極的に取り組んでいる。「昭和中頃は、青梅に織物工場が約700社ありましたが、現在は当社だけになりました。地元の方々は今も、昔の社名“梅花紡織株式会社”にちなみ、“ばいかさん”と呼んでくださいます」と平谷さん。青梅店と隣接している工場には、市内の小学3年生が社会科見学に来るという。
「ぼくも、青梅から全国へ販売されるタオルができる様子を見てみたいな~」

▼関連情報
ホットマン株式会社(外部リンク)

1㎝角のタオルがスーッと沈む「1秒タオル」の実験。吸収性の良さがわかる

1㎝角のタオルがスーッと沈む「1秒タオル」の実験。吸収性の良さがわかる

7サイズ18色から選べる定番タオル「ホットマンカラー」

7サイズ18色から選べる定番タオル「ホットマンカラー」

昭和レトロな街を巡る

ホットマンの皆さんと別れ、青梅駅へと向かう。旧青梅街道沿いには、昭和時代を彷彿(ほうふつ)させる映画のパロディー看板やレトロな博物館などがあり、ノスタルジックな気分になった。途中で、土産を買うために「まちの駅 青梅」に寄ってみる。店内には、今日なみすけが訪ねた柳丸の青梅せんべいやホットマンのタオルはもちろん、地元企業とまちの駅とのコラボ商品などが販売されていた。
「ここでしか買えない“メイド・イン・青梅”の商品がいっぱい~」
「カネクのわさび」や「青梅のはちみつ」など、たくさんの土産を抱えて駅に到着。
「見て!かわいいマンホールをみつけたよ」
描かれているのは、青梅市公式キャラクター「ゆめうめちゃん」。青梅市出身で親善大使の篠原ともえさんがデザインした梅の妖精のキャラクターだ。マンホールは、青梅駅ロータリーなど市内9カ所に設置されているので、青梅市に訪れた際に探してみると楽しいだろう。
「今回の青梅市散歩はこれにて終了!杉並区在住の人は割引サービスが受けられる施設もあるよ~。みんなも四季折々の青梅を満喫してね!」

▼関連情報
まちの駅 青梅(外部リンク)
カネク株式会社(外部リンク)
青梅市公式キャラクターゆめうめちゃんの部屋(外部リンク)
杉並区公式ホームページ>青梅市の宿泊施設・美術館等割引サービス(外部リンク)
澤乃井-小澤酒造株式会社(外部リンク)

※1 森林ボランティア育成講座:青梅市内の山林で、間伐・下刈り・枝打ちなどの実習を通して森林整備の基礎的知識や技術を学ぶ講座
※2 青梅縞(おうめじま):青梅地域で織られていた絹と木綿を織り交ぜた織物
※3 青梅夜具地(おうめやぐじ):青梅地域で織られていた布団側地(ふとんがわじ)

レトロな雰囲気のバス停で一休み

レトロな雰囲気のバス停で一休み

「まちの駅 青梅」オリジナルラベルが付いた小澤酒造の日本酒

「まちの駅 青梅」オリジナルラベルが付いた小澤酒造の日本酒

梅模様の着物がかわいい「ゆめうめちゃん」マンホール

梅模様の着物がかわいい「ゆめうめちゃん」マンホール

DATA

  • 取材:わいじ
  • 撮影:わいじ
    取材日:2021年11月13日
  • 掲載日:2022年01月24日