杉並区立桃園川緑道は、旧桃園川の暗渠(※1)上に整備された、杉並区と中野区にわたって連なる緑道である。JR中央線の南側に位置し、杉並区側は、区立桃園川緑道として、阿佐ケ谷-高円寺駅間の高架脇から中野区との境まで、東西約1,600mに及ぶ。
1969(昭和44)年4月1日開園。当時の「杉並区広報」によると名称は「桃園川公園」で、細長い立地を生かして、幼児・少年・成人と3つの機能別コーナーが設けられ、遊具、ボール遊び場、階段式噴水などがあったという。その後、遊戯施設等の老朽化もあり、できるだけ段差をなくし安心して歩ける緑道にしようと、平成元年度から改修に着手。1994(平成6)年3月31日に「桃園川緑道」として生まれ変わった。
緑道内には、四季折々の花や樹木が多種植えられているほか、花咲かせ隊(※2)による季節の花壇もあり、1年を通じて美しい景色を楽しめる。
西側の出入り口ゲートの近くには、ひときわ目を引く総モザイク貼りの大きな構造物がある。杉並区都市整備部みどり公園課によれば、これは旧桃園川を横断する水道管を覆うもので、モザイクは水の流れを表現しているという。また、カエル、カメ、カワウソ、カッパ、カモなどのかわいいモニュメントも随所に置かれ、道行く人たちの目を和ませている。水にちなんだものが多いのは、緑道化にあたり、かつてここに川が流れていたことを思い起こしてもらうように、という気持ちが込められているからだそうだ。
緑道が公道と交差するところに、杉並区独自の「とまれ」の路面ステッカー(動物マーク)が何種類か設置されているのも見どころである。
最近は、位置情報ゲームアプリのポータル(拠点)になっている場所も緑道内に多数あり、ゲームファンにも人気だ。
「杉並区広報第419号」(杉並区役所)
「杉並新聞第1656号」(杉並新聞社)
「すぎなみの公園」(杉並区土木公園課)