ガラス作家・金山義信(かなやま よしのぶ)さんの吹きガラス工房Blue Glass Arts(ブルーグラスアーツ)。2004(平成16)年4月に高井戸東にオープンした区内唯一の吹きガラス工房で、吹きガラス教室・体験を行っている(要予約・有料)。吹きガラスは、吹き竿という長いステンレスのパイプの先に熔(と)かしたガラスを巻き付け、息を吹き入れて成形する技法。体験では約30分で一輪挿しやコップを作ることができる。
都心から近く、浜田山駅から徒歩約5分という便利さもあり、体験は月平均100人は訪れるほどの人気ぶりだ。最近は、映画「雪の華」(※)のロケ地になり、映画のファンも訪れている。
吹きガラス体験は、1,200℃の窯の中から、熔けたガラスを吹き竿で巻き取るところからスタート。竿の先端に付けたガラスを卵型に整えた後、息を吹き入れ形を作る。7色のフリット(粒状ガラス)を混ぜて、好きな色も入れられる。スタッフがマンツーマンで教えてくれるので、子供から大人まで年齢に関係なく挑戦できる。代表の金山さんが最も印象に残っている体験者は90代のご夫婦。「一生のうちで一度ガラス作品を作ってみたかった」と歩くのもやっとながら訪れてくれたそうだ。
工房では、技術に応じたクラスを選べる吹きガラス教室も開いている。初級教室は全12回のコースで、オリジナルのコップ、一輪挿し、器などを制作。季節によって、風鈴やクリスマスオーナメントなども作れる。また、グラスや飾りなどのガラス作品の販売もしているので、店をのぞくだけでも楽しい。
※「雪の華」:2019(平成31)年2月上映の映画。登坂広臣と中条あやみのW主演。主人公・悠輔がガラス作りをするシーンをBlue Glass Artsで撮影。金山さんが技術指導・作品提供を担当した