「沖縄」を町おこしのテーマにし、商店街を活性化
代田橋
DAITABASHI
京王線代田橋駅は、新宿駅から2駅目。停車するのは各駅停車のみだ。駅は世田谷区に位置し、北側の甲州街道を渡った先からが杉並区となる。
市街地再開発が行われていない昔ながらの街並みが残っている地域で、銭湯も駅から徒歩約10分圏内に3軒ある。線路沿いには酉の市で知られる「大原稲荷神社」が鎮座する。甲州街道に出ると右手に見える環状7号線との交差点は、ラジオの交通情報などでよく耳にする、「大原の交差点」だ。
代田橋駅から北に徒歩約5分、甲州街道を渡った先にある「ラポルタ和泉」(1990(平成2)年建築)は、「日本のガウディ」と呼ばれる建築家・梵寿綱(ぼんじゅこう)氏がデザインしたマンションである。吹き抜けになったエントランスの天井にはステンドグラスが埋込まれ、壁や床にはモザイク装飾が施されている。さらに北へ150mほど行くと、和泉仲通り南商店会にも、同氏デザインによるマンション「マインド和亜」(1992(平成4)年建築)が立つ。
甲州街道沿いの代田橋共栄会のほか、商店街が五つある。子供も大人も楽しめる祭りの開催や、七夕に園児が書いた短冊を飾るなど、地域と子供の交流を大切にしている。
「沖縄タウン」には、沖縄料理の飲食店や物販販売店などが立ち並ぶ。2005(平成17)年に、「沖縄」を町おこしのテーマとして商店街を再生しようという試みで誕生した。
環状7号線ができる前の旧道が和泉通りになっており、広い一方通行の道に沿って個性的な店が点在している。
代田橋共栄会 / 和泉仲通り南商店会 / 和泉仲通り商栄会 / 方南商店会
駅東側の京王線の高架下をくぐって流れているのは玉川上水。甲州街道の手前までは川が見えているが、その先は暗渠化(あんきょか)されている。川は街道の手前を西に流れた先(現和田堀給水所の北辺り)で甲州街道にぶつかり、かつてそこに架かっていたのが「代田橋」である。橋の名は地名の「代田」(代田村)にちなみ、地名の由来とされる伝説の巨人「だいだらぼっち」が架けたともいわれている。