杉並区最南端の駅がある、幹線道路の交差する街
八幡山
HACHIMANYAMA
甲州街道より環状8号線の高井戸陸橋を望む
杉並区の農地の面積は東京都23区内で5番目だ(2023年4月現在)。平坦な土地が多く、江戸時代に農業地として開拓された。明治の中頃から、豊多摩郡高井戸村周辺(現杉並区上高井戸・下高井戸など)では、高井戸節成(ふしなり)キュウリの栽培が始まり、昭和中頃まで名産地であった。
上高井戸には新鮮な地場野菜の直売所がいくつかある。江戸時代から続く細渕農園では、育てた夏ミカンやハッサクを使用した「すぎなみ生まれの夏みかんマーマレード」と「すぎなみ生まれの八朔ジャム」を製造している。
駅から約200m北の甲州街道にかけて、区境をまたいで商店街が広がる。
杉並区を中心に、70軒ほどの店や企業などが並び、1976(昭和51)年に起業したプラスチックリサイクルの情報商社、株式会社パナ・ケミカルの本社もある。例年夏に催される「早朝ラジオ体操の集い」は、多い日で1日400名が集う大イベント。商店街独自の祭り「わっしょい!!八幡山」も、地元に根差した祭りとして人気だ。
コンビニエンスストア「ファミリーマート」が杉並区内に最初に出店したのは、1979(昭和54)年5月3日。甲州街道沿いにあった「ファミリーマート八幡山店」だ。現在は閉店して別店舗になっている。