ユニークなイベントやご当地ヒーローが人気
立正佼成会大聖堂の庭に咲くハスの花
方南町
HONANCHO
方南通りと環状七号線の交差点を中心に、北に善福寺川、南に神田川を有するエリア。善福寺川沿いには、大雨が降ったときに水をためて洪水を防ぐための「善福寺川取水施設」がある。
方南町駅は東京メトロ丸ノ内線の分岐線の始発終着駅で、直通運転も2019(令和元)年7月から始まり新宿まで最短約11分で行き来できるアクセスの良さが魅力。2015(平成27)年頃から大規模マンションが次々と建設され、人口も増加傾向にある。
駅前の商店街は人通りが途絶えずにぎやかで、大型スーパーもあり、買い物に便利。加えて、川沿いなどには緑豊かな公園や緑地が広がり、気持ちよく過ごせる街だ。
「杉並区立郷土博物館」は、杉並の歴史を調べるときに真っ先に訪ねたい施設。旧石器時代から近現代に至るまでの杉並3万年の歴史が一巡でたどれる常設展示室や、昔の農家の生活様式が再現された古民家などがあり、子供から大人まで楽しめる。
本堂の屋根に釜がのった「釜寺(東運寺)」や、巨大なドームが目を引く「立正佼成会 大聖堂」なども、歴史や文化に触れられるだけでなく、建物自体に一見の価値があるだろう。
また、このエリアの善福寺川付近には「方南峰遺跡」「向山遺跡」「済美台遺跡」「釜寺東遺跡」があり、弥生時代や古墳時代の集落跡などが発見されている。
個性豊かなラーメンが味わえるまちとして知られ、人気店の前には連日行列ができる。新規の店も増えつつあり、メディアでエリアの特集が組まれることも多い。
方南銀座商店街振興組合が中心となって、移動動物園が目玉の「わくわくまつり」、「HONANエイサー&ミュージックフェス」、仮装で街を練り歩く「方南町ゾンビハロウィン」など、例年多彩なイベントを開催。日曜の方南中央通りでは、アートや飲食の出店が並ぶ「方南町日曜まつり」も不定期に開催している。
また、方南町駅にエレベーターが設置される前に、ベビーカーの上げ下ろしをするボランティアをしていた地元のヒーロー「ベビーカーおろすんジャ―」が不定期にイベントを開催したり、ボランティアが地域の交流施設として「駄可笑屋敷 (ダガシヤシキ)」を運営したり、子育てに優しい街を目指す地域住民らによる活動も盛んだ。
駅前を中心ににぎわう方南銀座商店街振興組合をはじめ、4つの商店街がある。方南町の土産を探すなら、地元で有名な洋菓子店や和菓子店のこだわりスイーツがおすすめ。
古くから営業する青果店や手芸用品店、書店、精肉店などがあり、飲食店やスーパーも充実している。商店街のフリーペーパーによると「変な商店街を目指してます」とのこと。
聖堂通り商店会 / 八幡前通り商栄会 / 堀ノ内参道商店会
杉並区内の商店街情報は杉並区商店会連合会サイトへ
2019(令和元)年7月に方南町-池袋間の直通運転が開始され、都心へ向かう始発駅として利便性がアップ。東京メトロ公式サイトの「各駅の乗降人員ランキング」によると、2015(平成27)年度は101位だったが、2020(令和2)年度は93位になり、区内の地下鉄駅では荻窪の次に乗降人員の多い駅になった。