杉並区は、荻窪にある国指定史跡「荻外荘(てきがいそう)(近衞文麿旧宅)」を2024年12月に史跡公園として公開することを目指し、「荻外荘復原・整備プロジェクト」を進めている。
杉並区都市整備部みどり公園課ではプロジェクトをより周知できるよう各種オリジナルグッズを企画。「デザインを考えるプロセスも楽しかったです」と職員は話す。グッズの売り上げは荻外荘の復原・整備に活用される。
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杉並区成田西にあるクリオインターナショナル株式会社が製作。紙と植物由来のセルロースを主原料とした自然環境への負担が少ない素材を使っており、水にぬれても型崩れしにくく破れにくい。
ストックバッグは、キャンバス生地のような質感。部屋のインテリアとして植木鉢のカバーに使うこともできるし、耐水性があるので台所や洗面台に置いて小物を入れてもよい。
ブリーフケースは革製品のような質感。マチ幅は3cmで、丈夫なだけでなく見た目以上に収納力がある。本や書類のほか、歯ブラシなどのトラベルセットや、ドライバーやはさみなどの道具入れとしても活躍しそうだ。
○価格・サイズ
・ウォッシャブルペーパー荻外荘ストックバッグ 900円
縦24cm×横15cm×マチ幅15cm
・ウォッシャブルペーパー荻外荘ブリーフケース 900円
縦22cm×横16cm×マチ幅3cm
○製造元:クリオインターナショナル株式会社
https://clio-inter.com/
四隅に付いたスナップを留めたり外したりすることで形を変えられるミニトレー。先に販売したストックバッグとブリーフケースの革のような質感が好評だったため、「同じ素材で、1,000円以下の価格で販売できる便利な身の回りの品を作ろう」という思いで制作された。カラーは、青×茶、赤×灰の2種類。どちらもトレーの裏側に龍の紋様のロゴマークがさりげなく施されている。
家庭では鍵や印鑑など、オフィスでは付箋や目薬などの小物の整理整頓に使ってみてはいかがだろうか。スナップを外して平らにすれば持ち運びにも便利だ。
〇価格:800円
○サイズ
(スナップを留めた状態)縦9.5cm×横12cm×高さ3㎝
(スナップを留めない状態)縦15.5cm×横18cm
○製造元:クリオインターナショナル株式会社
https://clio-inter.com/
荻外荘の建物を200分の1スケールで作るペーパークラフト。実際の建物の杉並区による復原図案を基に設計、製作された。近衞文麿居住当時(1937(昭和12)年~1945(昭和20)年)の、居住棟・別棟・玄関棟・客間棟・蔵からなる入り組んだ建物や、屋根の構造が忠実に再現されており、昭和前期に首相官邸に準じる役割を担った風格が感じられる。
みどり公園課職員によると「難易度は、一般向け“中の上”程度」。商品に同封の組立図に加え、製造元のホームページに作り方の詳細な説明があり、初挑戦でも作成は十分可能だ。
完成品を眺めながら、荻外荘を舞台に繰り広げられたドラマに思いをはせるのも楽しそうだ。
○価格:1,320円
○完成サイズ(参考値):縦19.5㎝×横24.0㎝×高さ7.5㎝
○製造元:ファセット
https://facet.shop-pro.jp/
客間の壁紙に使われているユニークな動物模様のマスキングテープ。貼ると、まるで動物たちが行進しているように見えるのがポイントだ。文化財である荻外荘のイメージに違和感がない色合いを考えて製作された。メモや子供の絵を貼る時などに使用するのはもちろん、ラッピングや雑貨の装飾にもお勧め。自由な使い方ができ、杉並の文化をアピールすることもできる優れもの。
○価格:400円
○サイズ:幅24㎜×長さ7m
○製造元:カモ井加工紙株式会社
https://www.kamoi-net.co.jp/
デザインコンセプトは「ポップ」。前作「動物たちの行進」マスキングテープがどちらかというとシックな印象だったので、まったく違ったイメージにしようと水玉柄が選ばれた。荻外荘応接間の床の敷瓦に使われていた龍の文様が、水玉模様のところどころに隠し絵のように配置されているのが楽しい。
色展開はピンクとミントの2色。気分や雰囲気に合わせてメモを留めたり、端の水玉同士を合わせて幅を広げたデコレーションをしたりとさまざまに使用できる。荻外荘を知ってもらうきっかけとしてちょっとしたプレゼントにもよさそうだ。
○価格:400円
○サイズ:幅24㎜×長さ7m
○製造元:カモ井加工紙株式会社
https://www.kamoi-net.co.jp/
荻外荘の立面図と、客間の壁紙の動物模様がレイアウトされた、株式会社かまわぬ製作の手拭い。素材は綿100%。洗うほどに味が出る注染(ちゅうせん)という手法を用いて、長い間使うことを前提に染められている。
荻外荘は創建当時、庭にカエデの木が多かったことから「楓荻荘(ふうてきそう)」と呼ばれていた。手拭いの赤色はカエデの紅葉をイメージしている。
落ち着いたデザインを生かし、手拭いとしてだけでなく部屋の飾りにも活用できそう。ユニークな杉並みやげとしてもお勧めだ。
○価格;1,200円
〇サイズ:縦約33cm×横約90cm
○製造元:株式会社かまわぬ
https://kamawanu.jp/
邸宅の施主・入澤達吉(※2)は、庭にカエデが多かったことにちなみ、ここを「楓荻荘(ふうてきそう)」と名付けた。また空気がきれいな場所に生えるアカマツも多くあったことから、手拭いのテーマに「楓と松葉」が採用された。
図柄は、カエデとアカマツの葉が降り落ちるイメージと、地面に降り積もったイメージを表している。染めは、2枚以上の型紙を使って染め重ねる「細川染(ほそかわぞめ)」という手間のかかる技法を用いている。
「伝統的な技法で作られた手拭いから、復原が完成したら日本文化を伝えていく存在にもなる荻外荘の魅力を発信したい」という願いが込められた一品だ。
○価格:1,500円
○サイズ:縦約33cm×横約90cm
○製造元:株式会社かまわぬ
https://kamawanu.jp/
※2 「荻外荘」の名で知られる邸宅は、医師で大正天皇の侍医頭(じいのかみ)を務めた入澤達吉の荻窪別邸として1927(昭和2)年に建てられた。1937(昭和12)年に近衞文麿に譲渡された
近衞文麿が荻外荘に住み始めた1937(昭和12)年ごろの杉並区の地図パズル。47の町ピースのほかに、荻外荘だけが小さな一つのピースになっているのが特徴だ。「荻外荘の名前の由来には、建物が東荻町(現荻窪)の外にあったからという説があります。このことがパズルになっていたら、当時実際に、荻外荘が“荻窪”の外にあったことを楽しく知っていただけるはずだと思い、企画しました」と、みどり公園課の職員は話す。台紙側には現在の杉並区の地図が描かれているので、町名の移り変わりも学べる。一人でじっくり挑戦するのも良いし、家族でにぎやかに遊ぶのも良い。何度でも繰り返し楽しめ、歴史や地理の勉強にもなる。完成したときの達成感はかなりのものだ。
○価格:1,500円
○サイズ:縦21.5㎝×横20㎝
○製造元:地図パズル屋 小栗信太郎
https://kosyakougei.com/
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荻外荘オリジナルグッズ
○販売場所
・区立郷土博物館(本館及び分館)
○問い合わせ
都市整備部みどり公園課みどりの計画係
電話:03-3312-2111(代表)
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「文化財シリーズ46 国指定史跡 荻外荘(近衞文麿旧宅)」(杉並区教育委員会)