「外はぽかぽか春の陽気で、お散歩したくなっちゃうね。まずは、区立桃井原っぱ公園に行ってみよう」
荻窪駅北口から北西へ約20分歩くと、区立桃井原っぱ公園がある。2011(平成23)年4月にオープンしたこの公園の場所には、かつて、中島飛行機株式会社東京工場や、日産自動車株式会社荻窪工場があった。
「今は、名前の通り“原っぱ”が広がる大きな公園だよ~。みんな元気に駆け回って楽しそう~」
また、例年秋には「すぎなみフェスタ」が開催され、大勢の人が訪れる。
園内を散歩していると、ひときわきれいに咲いている桜が目についたので、近くへ行ってみた。
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桃井原っぱ公園の東側から青梅街道に向かって歩くこと約2分。MARILYNKITCHEN&TAROT(マリリンキッチン アンド タロット)の看板が見えてきた。
「このお店には、ぼくの焼き印が付いたパンがあるんだって」
中へ入ると、店員の土谷さんが「いらっしゃい、なみすけ。今日は、なみすけの焼き印入り“おから入りテーブルロール”と“ふすまコッペパン”がありますよ」と笑顔で迎えてくれた。
「おからやふすま粉(※)が使われていて、とってもヘルシーなパンなんだね」
ほかにも、ロコモコやカレーなど、素材にこだわったメニューが楽しめる。「なみすけの人気にはびっくり!たくさんのなみすけファンが訪れてくれるんですよ」と土谷さん。
「ぼくの焼き印入りのパンは人気だから、予約がおすすめだよ~」
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また、この店はドッグカフェとしても人気で、愛犬の散歩途中に立ち寄る客も多い。
「あっ、ふわふわの白いワンちゃんが来たよ~」
ペットボウルの水を飲んで、元気にはしゃぐワンちゃんにあいさつされてハッピー気分のなみすけ。そろそろ散歩を再開しようと思ったところで、土谷さんが「なみすけの焼き印入り“豆腐食パン”には、“とうふ屋らるご”の豆腐が一丁入っているんですよ。近くなので寄ってみては?」と提案してくれた。
土谷さんとワンちゃんに別れを告げ、青梅街道沿いを西に歩くこと約10分。「とうふ屋らるご」の店内に入ると、かわいい豆腐ととうふドーナツの人形が飾られていた。
「豆腐だけでなく、豆腐を使ったお菓子もたくさんあるよ~」
食べ切りサイズの「きぬっこ」や滑らかな食感の「よせとうふ」、「豆乳プリン」や「パウンドケーキ」などおいしそうな商品がいろいろ並んでいて目移りするなみすけ。「商品のほとんどは、店の奥の厨房(ちゅうぼう)で作っているんですよ。一番人気は、当日厨房で揚げる“とうふドーナツ”です」と店員さんが薦めてくれた。
「一口サイズの“とうふドーナツ”は、散歩のお供にもピッタリだね!」
青梅街道沿いを西へどんどん進んで行くと、大きな赤い鳥居があった。
「井草八幡宮だ。お参りしていこう!」
大鳥居をくぐり、真っすぐ伸びる東参道を進むうちに、先ほどまでの喧騒(けんそう)とは打って変わって、静かな空間となった。
「木の香りや花の香りが漂ってきて、癒される~」
「こんにちは、なみすけ。本殿で参拝された後、境内をゆっくり回ってみてください」と広報の谷口さん。なみすけが見どころを尋ねると、「井草八幡宮では、5年に1度、流鏑馬(やぶさめ)が執り行われます。その時に使う矢を射る場所を示した印が東参道にあるのですが、見つけられるかな?」とクイズを出してくれた。
「よ~し!探しに行ってみよう!」
約200mある東参道をキョロキョロと探しながら歩くなみすけ。
「やったー!“一の的”と書いてある印を見つけたよ。今度はここで馬が走る姿を見てみたいな~」
その後、北参道へ進むと高さ約9mある大灯篭の横に見事な桜が咲いていた。
「大灯篭の朱色と桜の薄いピンク色が、日本の春って感じだね~」
北駐車場横の浅間神社には「富士塚」があった。富士塚とは、江戸時代を中心に流行した富士講(富士山を崇拝する民間信仰)の人々が、富士山を模して作った小山だ。
「本当の富士山登山は大変だけど、このサイズなら登れるね」
富士塚から南西に向かって歩くこと約10分。都立善福寺公園に到着した。
「この公園には、上の池と下の池という、2つの大きな池があるんだよ。上の池では、ボートに乗って楽しむ人がたくさんいるね~」
上の池の周囲に設けられた遊歩道をてくてく。桜の木々で囲まれた広場を見つけた。
「桜の木の下で、家族連れやグループがお弁当を食べているよ~。ぼくもナミーやなみきおじさんとお花見したいな」
かれんな桜を楽しんだ後、再び進んで行くと「あ、なみすけだ~!お花にお水をあげるから見てて~」と小さな女の子が声を掛けてくれた。「あそび場」には、小さなじょうろが用意されていて、子供が花壇の花に水をあげることができる。
「お花は水をもらえて気持ちよさそう。お~っと!ぼくには水をかけないでね~」
下の池は、アシなどの植物が生え、上の池と比べると静かな雰囲気。
「大きなカメラを置いて、じっくりと野鳥を撮影している人もいるよ。善福寺公園は“野鳥の聖地”とも呼ばれているんだって」
公園の約半分を占める2つの池の周辺では、年間約50種類もの野鳥が観察できるそうだ。都立公園の情報サイトに「善福寺公園に飛来する野鳥たち」というガイドマップがあるので、それを見ながら探すのも楽しい。また、「善福寺公園探検隊」と称した自然を学ぶイベントや、野外アート展「トロールの森」など、季節ごとのイベントも行われている。
「自由に遊ぶのも楽しいけれど、イベントに参加して貴重な体験ができるのもいいね」
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善福寺公園を出てから、急な坂道をせっせと歩き、散歩の疲れがピークに達したなみすけ。「はだしのオアシス」という休憩所になっている区立善福寺さくら公園に寄ってみた。園内の周囲には、傾斜を利用して作られた足つぼマッサージができる「ふれあい小径」がある。
「ちょっと痛いと感じた箇所で、体の不調がわかるらしいよ。足つぼが書かれた大きな足のオブジェで確認してみよう!」
春の陽気に誘われて、いろんな場所で桜を満喫できた今回の散歩。
「もう少しゆっくり足つぼマッサージしてから帰ろうかな~」
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※ふすま粉:小麦の一番外側の皮だけをひいた粉
杉並区>施設案内 桃井原っぱ公園
https://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/kouen/04/momoi/1007363.html
井草八幡宮 公式ホームページ
https://www.igusahachimangu.jp/index2.html
公園へ行こう>善福寺公園
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/about010.html